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編集部員コラム「Every Day BASEBALL」

苦しむチームを救う杉谷拳士への期待

 

チームを勝利に導く令和通算500号を放った杉谷。意外性の男が輝きを放った


 こんなときこそ、この男の力が必要だ。

 日本ハム杉谷拳士。6月20日のDeNA戦(横浜)の7回に勝ち越しの3号ソロでチームを勝利に導いた。お祭り男の本領発揮とばかりに、このホームランは奇しくも令和になってから通算500号の節目の一発となった。試合後も杉谷節全開で「500号? 僕3本しか打ってないのに」と笑いをさそった。

 今シーズンは2007年のセギノール以来、12年ぶり4人目の両打席本塁打もマークするなど試合出場の機会は限られているが、スイッチヒッター、内外野を守れるユーティリティープレーヤーとして存在感を発揮。明るいキャラクターで時にチームメートから冷たい仕打ち(!?)を受けても、試合でどんなに失敗してもめげることなく、前向きに真摯に野球と向き合っている。

 ある日のナイターゲームでの札幌ドーム。

 別の若手選手の取材で早めにドーム入りしてスタンバイしていると「おはようございます!」とハツラツと杉谷がグラウンドに現れた。試合開始まで約7時間前、まだドーム内の照明も点灯されてない暗いグラウンドを黙々と早出でランニング、入念なストレッチを繰り返す姿がある。スタメン出場はほとんどないが、いつ来るか分からない出番に備えての入念な準備を欠かせない。

 全体練習に入ってからも右打席、左打席で打撃練習を行い、守備も内野、外野の両方をこなす。その日々の積み重ねが結果につながった。

 もちろん本人はこのままバックアップの選手で終わるつもりはない。毎年のように「今年こそレギュラーを獲ります」と公言し、定位置獲得を目指している。そのあふれるバイタリティーは周囲にも大きな刺激や活力を与えている。

 特に交流戦後半はケガ人や不振の選手が続出し、なかなか波に乗れない栗山ファイターズ。今日の試合(6月23日)では黄金ルーキーの吉田輝星がプロ2度目のマウンドに上がるが、新たな力とともに、チームが苦しいときこそ背番号2の存在が悪い流れを変えてくれるのではと期待してしまうのは、きっと私だけではないはずだ。

写真=BBM

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