昨年、創刊60周年を迎えた『週刊ベースボール』。現在、(平日だけ)1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永くお付き合いいただきたい。 広島・古葉は南海へ
今回は『1970年1月5・12日号』。定価は90円。
新春号だけあって、豪華な企画が満載。値段もついに90円と100円が見えてきたか。
近鉄・
三原脩監督と巨人・
川上哲治監督の対談が巻頭だ。
少しやり取りを紹介する。
三原は数々の斬新なアイデアを持っていたが、今回は「ストライク、ボールは機械が判断すればいい。公平だ」と主張。川上は「人間がやるから面白い」と反論した。
2つめは、「故意の四球は打者、走者に2つ塁を与える」というもの。
一気にセカンドに進み、セカンドランナーは本塁にかえる。これについては「面白いですね」と川上も賛同。確かにONがいる巨人はかなり有利になる。
なお、三原監督は最近、若い女性ファンからのファンレターが増えているらしい。
内容はほぼ同じ。
「太田(幸司)さんをしっかり使ってください」
だった。
広島では
根本陸夫監督とは旧知の
関根潤三がコーチ就任。
「人にものを教える場合。うわっつらだけではダメだ。佃煮のように選手にしみわたっていくようにしなきゃアカン」
と抱負を語った。
一方、広島生え抜きの
古葉竹識は国貞とのトレードで南海へ。古葉は当初は「広島で骨を埋めたい。ユニフォームを脱ごう」と決めていたというが、1カ月近く悩み、移籍を受け入れた。
「熱心なファンに応援され過ごした広島での日々に後悔はない」
と古葉。
カープファンで雑誌酒の編集長・佐々木久子さんは、生え抜きが冷遇されつつあるのではと危惧し、「私は合点がいかない」と憤っていた。
連載では、あけましておめでとう、になる。いよいよ70年代か。
本日は、アップ遅れすいません。
では、またあした。
<次回に続く>
写真=BBM