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中日・根尾昂の適性ポジションは「ショートでもセンターでもない」の声が

 


 中日の根尾昂がオープン戦で一軍生き残りに向けての戦いが続いている。新人の昨季は遊撃で挑んだが、出場機会を増やすために秋季キャンプから外野に挑戦。今年の春季キャンプでは二塁、遊撃、中堅と3ポジションを忙しく動き回った。不慣れな部分はあるが、持っている能力は高い。オープン戦では二塁、中堅、左翼で出場しているが、無難にこなしている。

 根尾は遊撃で勝負したいという思いが強いが、ほかのポジションを守ってさまざまな角度から野球を勉強できることは今後の大きなプラスになる。鉄壁の二遊間守備で知られた「アライバ」コンビの荒木雅博(現一軍内野守備走塁コーチ)、井端弘和(現野球解説者)も若手のときは外野を守って実戦経験を積んだ。将来は遊撃・根尾、三塁・黄金ルーキーの石川昂弥で「ドラ1コンビ」を期待する声がある一方、不動のセンター・大島洋平の後継者として育てたほうがいいという意見もある。

 そして、ここにきて適性ポジションとして二塁を推す意見が多い。キャンプで練習を見守った球団OBは「根尾は二塁が一番しっくりくる感じがする。ショートで比較すると京田陽太に比べると技術はまだまだだし、送球に少し難があるけどセカンドは距離が短いので不安がない。俊足と強肩を考えれば外野手の資質があるんだろうけど、チームリーダーになれる人材は内野に置いてほしい」と分析していた。

 遊撃からほかのポジションにコンバートして、球界を代表する選手になった代表格が先輩の立浪和義(現野球解説者)だ。現役時代に球団記録の通算2480安打、NPB歴代1位の通算487二塁打をマークした立浪は入団1年目の1988年に遊撃のレギュラーでリーグ優勝に貢献し、新人王を獲得した。92年から二塁に転向。98年はチーム事情で左翼も守った。2001年から三塁へ。遊撃、二塁、三塁と史上最多の3ポジションで計5度のゴールデングラブ賞を受賞している。

 根尾の目指すべき選手像は尊敬する立浪になるだろう。本塁打を量産するタイプではなく、高いミート能力で左中間や右中間を抜く二塁打を量産するイメージだ。中日の二塁レギュラーの筆頭格はプロ4年目の昨季、打率.291、7本塁打とブレークした阿部寿樹。根尾は実績で劣るだけに、オープン戦で打ち続けて首脳陣にアピールしたい。

写真=BBM
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