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大型補強の楽天 最も怖いのは鈴木大地、涌井秀章でなく「ある選手」の名前が

 


 楽天が開幕から快進撃を続けている。13勝5敗で貯金8(7月9日現在)と首位を快走。投打ががっちりかみ合い、一過性の勢いでなく地力の強さを感じる戦いぶりで白星を重ねている。

 昨オフに鈴木大地涌井秀章牧田和久シャギワとビッグネームを次々に補強。ロッテからFA移籍した鈴木は得点圏打率5割を誇る勝負強い打撃で、二番打者として強力打線の潤滑油になっている。西武、ロッテで実績十分の涌井は同僚のエース・則本昂大と並ぶリーグトップタイの3勝をマーク。救援の中心で期待されている牧田、シャギワも抜群の安定感で「勝利の方程式」で稼働している。

 ただ、他球団のスコアラーに話を聞くと、最も怖いのは上記で挙げた選手でなかった。今年の春季キャンプ直前の1月下旬に獲得した前オリックスステフェン・ロメロだという。「ロメロが六番にいるのが厄介。オリックス時代は毎年故障していたので1年間フルに出場したシーズンはないけど、試合に出続ければ30本塁打は軽く打てる選手。広角に打てるし変化球への対応もうまい。浅村栄斗を抑えてもロメロがいるので打線に四番が2人いる感じですね。ケガさえなければ相当やるでしょう」。

 ロメロは日本で3年間プレーし、昨年は81試合出場で打率.305、18本塁打、63打点。来日通算69本塁打と主軸として活躍してきたが、シーズン後に残留交渉がまとまらず、自由契約に。楽天の石井一久GMが日本野球を熟知している点を高く評価し、1年契約の6500万円で獲得した。新天地の今季は六番に固定され、打率.339、4本塁打、11打点。12対8と乱打戦を制した8日のソフトバンク戦(PayPayドーム)でも初回に2点中前適時打を放つなど、マルチ安打の活躍で勝利に貢献した。

 昨季はリーグワーストタイの48盗塁だったが、三木肇新監督の今季は18試合で早くも19盗塁。一つでも先の塁を狙う意識がチーム全体に浸透し、機動力が相手の大きな脅威になっている。シーズン前は王者・ソフトバンク、リーグ2連覇の西武が優勝候補と予想されていたが、楽天は現有戦力と新戦力が融合して、難敵の2球団と戦力的にひけを取らない布陣になっている。ブラッシュ、浅村とともに、ロメロがポイントゲッターとして今後も活躍できるかがリーグ優勝に向けて大きなポイントになるだろう。

写真=BBM
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