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週べ60周年記念

1971年、驚かされた10大事件(前編)/週べ回顧

 

 一昨年、創刊60周年を迎えた『週刊ベースボール』。現在、(平日だけ)1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永くお付き合いいただきたい。

山崎のエラーに脱帽?


表紙は巨人王貞治、阪急・山田久志


 今回は『1971年10月25日号』。定価は90円。

 記録の神様・千葉功さん(まだ署名はないが)の好評連載「記録の手帖」559回から、1971年の記録にまつわる十大事件を紹介する(長くなるので、今回は5までとする)。

 その1は5月3日、ロッテ─東映戦(東京)の延長10回5連続ホームラン。
二死満塁から東映は代打・作道烝の満塁弾を皮切りに、大下剛史大橋穣張本勲大杉勝男と5本のホームランを続けた。
 実は作道は、これがシーズン唯一、大下も3本のうちの1本だった。

 9回裏二死から東映が4点を追いついての延長戦だった。
 そのきっかけが一、二塁からのショートゴロでトスを受けたロッテのセカンド、山崎裕之の落球。これがなければ、試合はすんなりロッテの勝利で終わっていた。
 千葉さんは、
「記録マニアとしては、貴重な? 落球をした山崎二塁手に脱帽である」
 と冷やかしている。

 その2は5月13日、広島ヤクルト戦(広島。ダブルヘッダー第2試合)の1球勝利。
 10回表二死から登板した広島・宮本洋二郎がヤクルトの井上洋一を一邪飛に打ち取ると、その裏、山本浩二のサヨナラ打で勝利投手が転がり込んだ。

 その3は5月20日、巨人─ヤクルト戦(福井)の代打満塁逆転サヨナラ打。
 打ったのは、巨人・広野功。西鉄から移籍1年目だった。

 その4は、これも5月だが、29日の阪急─南海戦(大阪)の初回10得点。
「きょうは何にもすることがなかったね」と西本幸雄監督が話したように、初回阪急はいきなり10点。投げては山田久志が完封勝利を挙げた(11対0)。

 その5は6月5日の東映─阪急戦(後楽園)の阪急・梶本隆夫の完封。
 何が珍しいのかと言われそうだが、実は梶本にとって63年以来、8年ぶりの後楽園勝利だった。63年から70年までの8年間で74勝していたのにもかかわらずだ。
 ただ、後楽園に弱い、は首脳陣も認識しており、これが5年ぶりの後楽園登板だったという。
 ジンクスとういうのは面白いもので、梶本はこの年、その後も後楽園で好投を続け、19回3分の1で無失点となっていた。

 では、またあした。

<次回に続く>

写真=BBM
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