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ロッテ・種市篤暉の球種が少ない理由。「60点や70点の球種は意味がない」

 


 最後まで力のあるストレートを投げ込んだ。7月25日の西武戦(メットライフ)。ロッテ先発の種市篤暉は西武打線に得点を許さない。9回、二死満塁のピンチを招いたが、スパンジェンバーグに対して1ボール2ストライクから外角高めのつり球、この日最速となる149キロ直球で空振り三振に仕留めて自身プロ初の完封勝利を成し遂げた。西武打線を4安打に抑え、10奪三振。3勝目は今季パ・リーグ一番乗りの完封勝利でもあった。

 力のあるストレートにスライダー、フォーク。種市はわずか3球種で西武打線を封じ込んだ。今季、種市は6試合に登板して合計680を投じているが、その内訳はストレート54.8パーセント、フォーク24.0パーセント、スライダー21.0パーセント、ツーシーム0.1パーセント(不明0.1パーセント、共同通信デジタル調べ)になる。

 先発にしては球種が少ない理由を種市は次のように語っている。

「あまり変化球を投げたくないというか、変化球ピッチャーにはなりたくないんです。真っすぐで押していける、真っすぐで抑えられるピッチャーになりたい。その上で100点に近いボールを1つ2つ磨いていきたいです。60点や70点のカットボールやツーシームを投げても意味がないかなと思っています」

 7月25日現在、パ・リーグ2位の防御率2.20。高卒4年目にしてチームのエースになりつつあると言っていいが、その根底にはやみくもに球種を増やすのではなく、少ない持ち球の一つひとつのレベルを極限まで高める思考がある。

写真=BBM
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