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ロッテ・大沢啓二監督の鉄下駄特訓!/週べ回顧1971年編

 

 一昨年、創刊60周年を迎えた『週刊ベースボール』。現在、(平日だけ)1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永くお付き合いいただきたい。

バーベルは意外と軽い



 今回は『1971年11月29日号』。定価は90円。

 オリオールズが圧倒的なパワーで日本チームを圧倒していたのと関係あるかないかは分からないが、ロッテ・大沢啓二監督が秋季キャンプでユニークな特訓を始めた。
 主たる道具は、まず「鉄下駄」。
 今の人は知らないだろう、と思ったらアマゾンで買えるらしい。要は普段から重い下駄をはいて歩くことで足の筋肉を鍛える、というものだ。
 柔道一直線など「スポ根」ものでよく見られた。

 大沢監督は重さ5キロの鉄下駄を選手にはかせ、左右の足を蹴り上げさせた。目安はベルトより上で、片方の足で30回やったあと、もう一方の足で30回。これを2セットだったという。
 
 さらにこれが終わると5キロの砂袋を腰につけ、グラウンド10周。最初は、そう重く感じられないから、
「こんなの軽いぜ」
 と言っていた選手もいたが、周を重ねるごとに、だんだん腰がふらふらになり、倒れこんだりする。ここですかさず、「もう1周」とおまけがつく。

 ここまでは時代を感じさせる猛特訓だが、
 その後のバーベルについては違う意味で時代を感じる。

 これが50キロだったというが、
「せいぜい25キロくらいをやってやったつもりになっているのが、プロ野球選手。50キロという重量は、プロ野球としては型破りの重さだとある」
 ベンチプレスなのかスクワットなのかは分からないが、こちらは今の選手より軽い。
 当時は筋肉をつけ過ぎると動きが鈍くなるとウエート・トレをしない選手も多かった。

 新任の飯島秀雄コーチは「筋肉を強くし、スタミナをつけるためにやるものだ」と目的を話していた。

 では、またあした。

<次回に続く>

写真=BBM
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