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アライバ、タナキク、ローズ&石井琢…「球界最強の二遊間コンビ」は?

 

 二遊間が盤石なチームは強い。阿吽の呼吸で二塁と遊撃が織りなすコンビプレーは野球の醍醐味の一つだ。プロ野球の歴史を紐解くと、多くの「名二遊間」がファンの脳裏に深く刻まれているだろう。両選手の守備力、打力、機動力…多角的に見た上で「最強の二遊間」にどのコンビを選ぶだろうか。


・荒木雅博&井端弘和(中日)

 通称「アライバ」。俊足でアクロバティックなプレーが魅力の二塁・荒木と安定感抜群だった遊撃・井端のコンビで驚異的な守備力を誇った。2002〜13年と12年間コンビを組み、二遊間によるアウト数で、05年にNPB1位の1590(刺殺614、補殺976)、09年にNPB3位の1503(刺殺576、補殺927)をマーク。攻撃面でも一、二番で相手に揺さぶりをかけてチャンスメークするなど貢献度が高く、中日の黄金時代に不可欠なコンビだった。


・菊池涼介&田中広輔(広島)

 両選手の名字を取って「タナキク」と呼ばれている。田中が遊撃に定着した2014年8月からコンビを組み、16〜18年のリーグ3連覇の中心として活躍した。二遊間によるアウト数で、16年にNPB2位の1523(刺殺531、補殺992)を記録。「二塁守備の常識を変えた」とされる菊池の並外れた守備範囲と俊足を生かした田中のプレーで再三チームを救う。打線でも一、二番コンビで牽引。近年はともに故障で苦しんでいるが、まだ老け込む年ではない。

横浜・石井琢朗


・ローズ&石井琢朗(横浜)

 総合力で「二遊間最強」の呼び声が高い。守備範囲の広さと卓越したグラブさばきの石井琢が三塁から遊撃にコンバートされた1996年から2000年までの5年間コンビを組んだ。二塁のローズは来日当初「守備の人」と呼ばれ、正確で素早いスナップスローに定評があった。石井は不動のリードオフマンで最多安打2度、盗塁王4度獲得。ローズは打撃でも開眼して首位打者、2度の打点王を獲得と「マシンガン打線」の中核を担った。


・仁志敏久&二岡智宏(巨人)

 巨人の二遊間はV9時代の土井正三黒江透修をNo.1に挙げるファンが多いかもしれないが、絶大な人気を誇ったのが1999〜2006年までコンビを組んだ仁志と二岡だ。二塁の仁志は独特のポジション取りで安打性の打球を何度もアウトに仕留め、遊撃の二岡は強肩を生かしたスケールの大きい守備が魅力だった。打力でも一、二番を担うことが多かったがパンチ力があり、仁志は28本塁打、二岡は29本塁打放ったことも。華のあるコンビだった。


片岡治大&中島宏之(西武)

 当時の登録名は片岡易之と中島裕之。同学年コンビで2005〜2012年の8年間、二遊間でプレーした。片岡は打球に対する反応の速さ、球際の強さが持ち味の二塁手、中島は地肩が強い大型遊撃手で、共に甘いマスクの人気選手だった。片岡は切り込み隊長で4度の盗塁王を獲得、中島もシーズン打率3割を6度マークするなど打線の中心としても活躍。現在は中島が巨人でプレーし、片岡も巨人で二軍内野守備走塁コーチを務めている。


・平野恵一&鳥谷敬(阪神)

 2004年から阪神で16年間プレーした鳥谷敬は遊撃として歴代最長の667試合フルイニング出場記録を持つ。多くの二塁手とコンビを組んだが、08〜12年までの5年間コンビを組んだ平野恵一は球界屈指の二遊間コンビとして評価が高かった。二塁の平野はチーム事情に合わせて外野も守ったが、身体能力の高さを発揮した素早い身のこなしで好守を連発。安定感の高さに定評がある鳥谷との二遊間はまさに鉄壁だった。

写真=Getty Images
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