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週べ60周年記念

物議を醸した投手の20秒ルール/週べ回顧1972年編

 

 一昨年、創刊60周年を迎えた『週刊ベースボール』。現在、(平日だけ)1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永くお付き合いいただきたい。

適用第1号は阪急・梶本


表紙は巨人王貞治


 今回は『1972年5月8日号黄金週間特大号』。定価は120円。

 強すぎる巨人で、やや観客動員に陰りが見られるセと、もはや壊滅的になっていたパ。
 人気回復に向け、試合のスピードアップがシーズンの大きなテーマに掲げられた。
 ルールの見直しも行われ、前年71年12月13日、まずセの監督会議で投手の投球までの間隔を20秒とし、1度目は警告。2度目からはその都度、ボールとすることが決まり、その後、パも歩調を合わせた。

 初適用は4月14日、後楽園での東映─阪急戦だった。2−3フルカウントから二塁・露崎塁審が「ボール」を宣告し、四球に(二塁塁審がストップウォッチを持って時計係になる)。
 投手の梶本隆夫は露崎塁審に抗議、西本幸雄監督は球審に詰め寄り、8分の中断に。
 露崎塁審は「ピッチャーがボールを受け取ってから20秒が過ぎた」と説明したが、梶本は「キャンプでは打者が構えた時点から測ると聞いていた。バッターがボックスを外したら、どうするんだ」と珍しく激高していた。

 では、またあした。

<次回に続く>

写真=BBM
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