週刊ベースボールONLINE

2020惜別球人

【2020惜別球人】ヤクルト・五十嵐亮太 「毎日試合に入れるのが醍醐味」生涯一リリーバー

 

目標の1000試合登板に届かずも…


ダイナミックな投球フォームでリリーバーとして相手打者を圧倒した


 日米通算906試合。1998年にドラフト2位でヤクルトに入団した五十嵐亮太が、引退までに投げてきた試合数だ。最速158キロの速球を武器に、ヤクルトなどのブルペンを支えてきた。2歳上の石井弘寿(現コーチ)とのコンビは“ロケットボーイズ”と名付けられ、リリーバーの地位向上に一役買った。

 2010年にメジャー・リーグ挑戦。13年にソフトバンクで日本球界に復帰し、19年にヤクルトに戻っても役割は変わらず、906試合すべてリリーフ登板だった。プロ23年目の今季は、二軍スタート。試行錯誤を重ねてきたが、「シーズンに入る前から、結果が出なければ引退する覚悟だった」と、ユニフォームを脱ぐ決意をした。

 中継ぎのスペシャリストは「毎日試合に入れるのが醍醐味」と、自らの役割の魅力を語る。目標にしていた日米通算1000試合登板は叶わなかったが、「プロ野球の世界はこんなに素晴らしいもんなんだと、心から実感できた。本当に幸せです」と、おだやかに笑った。

 引退試合では、ライトスタンドのフェンスによじ登り、ファンに向けてガッツポーズ。ファンを愛し、愛されたリリーバーの、最後の勇姿だった。

写真=BBM
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング