今季は20試合に登板し、11勝6敗、防御率1.82をマークした大野雄
20試合に投げて11勝6敗の防御率1.82。半分の10試合で完投し、うち6完封を果たした。9月下旬からは45回連続無失点。最優秀防御率と最多奪三振の2冠に輝き、沢村賞も獲得した。シーズンを通してチームでただ一人、先発ローテーションを守った
大野雄大にとって、プロ10年目は最高のシーズンとなっただろう。
3年ぶり3度目の開幕投手を務めたものの、今季の初勝利は7試合目の登板となった7月31日の
ヤクルト戦(ナゴヤドーム)。開幕からすでに1カ月以上が過ぎていた。そこからの快投を一体誰が予想できただろう。当の本人さえ思っていなかったはずだ。大野雄の覚醒とともにチームも浮上した。序盤は下位に低迷していたが、徐々に順位を上げ、最終的には3位でフィニッシュ。8年ぶりのAクラス入りは大野にとって何よりもうれしかったに違いない。まさにエースの仕事だった。
シーズン中にFA権を取得し、このオフの動向が注目されていたが、残留を決意した。金額や条件なら他球団のほうが上回っていたに違いないが、このチームで優勝するとドラゴンズ愛を貫いた。今年以上の成績を期待するのは酷だが、大野雄ならやってくれそうな気がする。
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