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巨人は王、清水、クロマティ。12球団のシーズン最多本塁打、安打、最高打率を保持している選手は?

 

 シーズン本塁打の日本記録は、ウラディミール・バレンティンが2013年にマークした60本。これは言うまでもなくヤクルトのチーム最多記録でもある。また、歴代2位は王貞治の55本塁打で、これも巨人のチーム最多記録だ。では、それ以外の10球団のシーズン最多本塁打や、最多安打、最高打率を保持しているのは誰なのかご存じだろうか?

中には意外な選手の名前も?


 12球団それぞれのシーズン最多本塁打、最多安打、最高打率の保持選手を以下にまとめてみた。

巨人・清水隆行


●巨人
最多本塁打:55本 王貞治/1964年
最多安打:191本 清水隆行/2002年
最高打率:.378 ウォーレン・クロマティ/1989年

 巨人のシーズン最多本塁打は先述のように王貞治の55本。安打は、第1次原政権下で不動の一番を務めた清水隆行が記録した191本が最多となっている。最高打率はクロマティが1989年に記録した.378がチーム記録。この年は一時4割を超える打率を維持していたが、惜しくも終盤に失速となった。

阪神・バース


●阪神
最多本塁打:54本 ランディ・バース/1985年
最多安打:214本 マット・マートン/2010年
最高打率:.389 ランディ・バース/1986年

 阪神は12球団で唯一、助っ人が3部門のチーム記録を独占している。バースは初の三冠王になった1985年にチーム最多本塁打を更新。翌1986年も連続で三冠王となったが、この時マークした打率.389は今も破られていない日本記録だ。また、マートンが2010年に記録した214安打も、秋山翔吾に抜かれるまではNPB最多記録だった。

中日・ウッズ


●中日
最多本塁打:47本 タイロン・ウッズ/2006年
最多安打:186本 福留孝介/2002年、大島洋平/2014年
最高打率:.376 中根之/1936年秋季

 中日はタイロン・ウッズが2006年に記録した47本がチーム記録。最多安打は福留孝介と大島洋平が同数で並んでいる。今季は福留が中日に復帰。チーム最多安打保持者2人がそろい踏みとなった。最高打率は1リーグ時代に記録された中根之の.376。2リーグ制以降では1980年に谷沢健一が記録した.369が最高となる。

横浜・内川聖一


DeNA
最多本塁打:46本 村田修一/2008年
最多安打:192本 ロバート・ローズ/1999年
最高打率:.378 内川聖一/2008年

 最多本塁打村田修一の46本塁打がシーズン最多。村田は前年にも本塁打王となっており、日本人選手の2年連続本塁打王は1991年の落合博満以来の記録だった。安打はマシンガン打線の中核を担ったロバート・ローズが記録保持者。最高打率は内川聖一の.378で、右打者では歴代トップだ。


●広島
最多本塁打:44本 山本浩二/1977、1978、1980年
最多安打:189本 嶋重宣/2004年
最高打率:.348 水谷実雄/1978年

 最多本塁打は山本浩二のシーズン44本がチーム記録。1977年は王に及ばなかったが、1978、1980年は見事に本塁打王に輝いている。最多安打は赤ゴジラこと嶋重宣がマークした189本がチーム最多だ。最高打率は勝負強さと安定性を兼ね備えた打撃が魅力だった水谷実雄が記録を保持している。

ヤクルト・バレンティン


●ヤクルト
最多本塁打:60本 ウラディミール・バレンティン/2013年
最多安打:209本 青木宣親/2010年
最高打率:.358 青木宣親/2010年

 本塁打はシーズン60本塁打のNPB記録を持つバレンティンがトップだ。最多安打と最高打率の記録保持者は、現在もチームをけん引する頼れるベテラン・青木宣親。現在39歳だが、昨季も3割を超える打率をマークと、衰えは一切感じさせない活躍を見せている。

南海・野村克也


ソフトバンク
最多本塁打:52本 野村克也/1963年
最多安打:198本 長谷川勇也/2013年
最高打率:.369 岡村俊昭/1944年

 ソフトバンクは、南海時代に野村克也が記録した52本が今も破られていないシーズン最多本塁打記録だ。最多安打は長谷川勇也が2013年にマークした198本が最多。記録樹立以降は成績が下降しており、巻き返しを期待したい。最高打率は.369で、1リーグ時代に活躍した岡村俊昭が残した数字だ。2リーグ制以降では、1964年に広瀬叔功が残した.366が最高打率となる。

ロッテ・落合博満


●ロッテ
最多本塁打:52本 落合博満/1985年
最多安打:206本 西岡剛/2010年
最高打率:.367 落合博満/1985年

 ロッテは三冠王に三度輝いた落合博満が本塁打と打率の2部門でトップ。ともに2度目の三冠王となった1985年の記録で自身のキャリアハイの数字でもあった。最多安打は西岡剛が2010年に記録した206安打がチーム記録。この年はNPB記録となるシーズン692打席も記録した。


●西武
最多本塁打:55本 アレックス・カブレラ/2002年
最多安打:216本 秋山翔吾/2015年
最高打率:.359 秋山翔吾/2015年

 アレックス・カブレラのシーズン55本が西武では歴代トップ。日本人の強打者も多いチームだが、さすがにこの数字には及ばない。最多安打と最高打率は現在MLBでプレーしている秋山翔吾がマーク。2015年の216安打はNPB記録だ。

楽天・リック


●楽天
最多本塁打:43本 山崎武司/2007年
最多安打:163本 リック・ショート/2008年、ホセ・フェルナンデス/2008年
最高打率:.332 リック・ショート/2008年

 最多本塁打は山崎武司の43本がシーズン最多となる。この年、山崎は本塁打王となり、史上3人目となる両リーグでの本塁打王獲得となった。最多安打は2008年に助っ人コンビが記録した163本が最多。また、リックは.332でチームのシーズン最高記録も樹立した。


●日本ハム
最多本塁打:45本 トニー・ソレイタ/1980年
最多安打:195本 小笠原道大/2001年
最高打率:.383 張本勲/1970年

 最多本塁打は1980年にトニー・ソレイタが記録した45本。1980年代に活躍した助っ人で、4年間で155本もの本塁打を放った。最多安打は小笠原道大の195本。これは自身キャリアハイの数字だ。最高打率は張本勲.383で、1985年にバースが更新するまでは日本記録だった。


●オリックス
最多本塁打:43本 長池徳二/1973年
最多安打:210本 イチロー/1994年
最高打率:.387 イチロー/2000年

 阪急時代に長池徳二がマークした43本がオリックスのシーズン最多本塁打記録だ。長池は現役時に通算338本塁打を放っており、これも球団記録となっている。安打と打率はイチローが1994年、2000年に記録した数字が今も歴代最高となっている。

 12球団のシーズン最多本塁打、安打、最高打率を保持している選手を紹介した。応援しているチームの記録は知っていても、他のチームの記録は意外と知らなかったという人も多いだろう。今季はこうしたチーム最高記録を更新する選手は出てくるのか、開幕を楽しみに待ちたい。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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