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清原和博、榎本喜八がほぼ1位 高卒新人1年目の打撃記録「歴代2位」は誰?

 

 高卒1年目から活躍した野手といえば、清原和博を挙げる人が多いだろう。31本を放った本塁打だけでなく、打率や打点、塁打でも高卒1年目としては歴代最多の数字を残している。では、高卒新人の1年目記録の「歴代2位」は誰なのかご存じだろうか?

歴代1位記録で分かる榎本と清原のすごさ


高卒1年目に31本塁打を放った西武・清原


 まずは、参考までに打撃各部門の高卒新人歴代1位記録を紹介する。

●高卒新人歴代1位記録

出場試合数:139 榎本喜八(毎日/1955年)
安打:146 榎本喜八(毎日/1955年)
打点:78 清原和博(西武/1986年)
得点:84 榎本喜八(毎日/1955年)
二塁打:24 榎本喜八(毎日/1955年)
三塁打:7 中西太(西鉄/1952年)、榎本喜八(毎日/1955年)、矢ノ浦国満(国鉄/1960年)
本塁打:31 清原和博(西武/1986年)
塁打:236 清原和博(西武/1986年)
盗塁:25 豊田泰光(西鉄/1953年)
打率:.304 清原和博(西武/1986年)

 三塁打では中西太や矢ノ浦国満、盗塁では豊田泰光の名前はあるが、ほぼ榎本喜八と清原和博が占めている。榎本は後に「安打製造機」と呼ばれるだけあり、1年目から安打を量産。清原は強打を武器に本塁打や打点などの歴代1位記録を打ち立てた。また、上に挙がっている選手はすべてパ・リーグの選手というのも特徴。セ・リーグでは立浪和義など1年目から活躍した高卒ルーキーもいるが、榎本や清原が打ち立てた数字には及ばなかった。

 では、上で挙げた歴代1位に次ぐ成績を残したのは誰なのか、「歴代2位」の打撃成績を調べてみた。

打点、塁打、打率で高卒新人歴代2位の記録をマークしている榎本


●高卒新人歴代2位記録

出場試合数:126 清原和博(西武/1986年)
安打:123 清原和博(西武/1986年)
打点:67 榎本喜八(毎日/1955年)
得点:66 清原和博(西武/1986年)
二塁打:22 豊田泰光(西鉄/1953年)
三塁打:6 仰木彬(西鉄/1954年)
本塁打:27 豊田泰光(西鉄/1953年)
塁打:232 榎本喜八(毎日/1955年)
盗塁:22 立浪和義(中日/1988年)
打率:.298 榎本喜八(毎日/1955年)

 出場試合数や安打など、榎本が1位だった部門では清原が2位。反対に打点、打率と清原が1位だった部門は榎本が2位となった。大卒選手や社会人野球を経て入団した選手と違い、高卒入団の場合はまずは体作りからのスタートで、プロではまだ通用しないというケースがほとんどだ。そんな中で、いきなり強者ぞろいのプロ相手にこれだけの成績を残すのは圧巻としか言いようがない。「まあそうだろう」という結果ではあるが、あらためて榎本と清原の怪物ぶりが浮き彫りになったのではないだろうか。

1年目に22盗塁をマークしている立浪


 清原と榎本以外では、監督としても大きな実績を残した仰木彬が、三塁打部門で中西らに次ぐ成績を記録している。盗塁は立浪が2位ということで、セ・リーグの選手としては唯一の登場となった。ちなみに、「セ・リーグ所属選手」で見た場合は、上記の10部門中6部門で立浪が歴代トップとなる。

 今季はオープン戦で目覚ましい活躍を残した阪神佐藤輝明や、先発の一角として期待されている楽天早川隆久といった大卒ルーキーに注目が集まっている。しかし、高卒ルーキーにも、オープン戦で起用された巨人秋広優人オリックス元謙太など、期待できそうな選手が何人もいる。清原や榎本が残した偉大な記録を更新するのはさすがにハードルが高いが、迫れるような活躍を期待したい。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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