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パ・リーグ6球団 チームに欠かせない頼りになるベテランは誰だ!?

 

千葉ロッテマリーンズ



 打撃好調を買われて開幕スタメンを勝ち取った。3月26日、七番・遊撃で出場したソフトバンクとの開幕戦(PayPayドーム)は、5回に右前打を放ち、3打席目にはファウルで粘って四球をもぎ取るなど味を出し、守備も難なくこなして健在をアピール。39歳9カ月での“開幕遊撃手“は史上最高齢となったが、元気にグラウンドを駆け回った。入団時からの1つの夢、「40歳でショート守る」も現実的に。若手主体のチームにあって、阪神では優勝の味を知り、日本代表としてWBCにも出場するなど、経験豊富なベテランは頼れる存在。背中で、そしてプレーでナインをけん引する。

福岡ソフトバンクホークス


ソフトバンク・川島慶三


 世代交代の声にも負けず今季も開幕スタメンに名を連ねた松田宣浩や、福岡愛でFA権を行使踏みとどまった長谷川勇也、左ヒザ再手術から懸命のリハビリで開幕一軍入りを果たした高谷裕亮ら、選手層の厚いチーム内でも、ベテラン勢の存在感は決して陰に隠れない。特に3月28日、ロッテとの開幕第3戦(PayPayドーム)では、チームの顔とも言えるベテラン2人が投打に躍動。まずは40歳で開幕先発ローテ入りした和田毅。この日もキレのあるストレートで7奪三振と、年齢を感じさせない投球を披露。6回2/3を投げて3失点、勝ち負けはつかなかったが、この調子ならシーズン2ケタ勝利も不可能ではない。また、打っては川島慶三が9回に代打で今季初出場すると、値千金の逆転サヨナラ打。お立ち台では家族思い、仲間思いのコメントで球場を大いに沸かせた。プレー+αの部分でも若い選手たちは学ぶものが多い。

埼玉西武ライオンズ



 やはり、頼りになるベテランだ。今季で20年目を迎えた中村剛也はチームに欠かせない。キャンプでは左ふくらはぎの違和感を訴え、オープン戦初出場は3月19日だったが、開幕にきっちり合わせてきた。3月26日、オリックスとの開幕戦(メットライフ)では七番・三塁でスタメン出場すると、3回にタイムリーを放つなど2安打1打点。28日の同カードでも6回に貴重な2点タイムリーをセンターへ運んだ。2019年には30本塁打、123打点をマークして打点王を獲得。一転、昨季は打率.213、9本塁打、31打点と不振に陥ったが、中村が再びタイトルを奪うような活躍を見せればV奪回も近付いてくる。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 36歳のサブマリンはまだまだ健在で、今季もブルペン陣の中心として働いてくれそうだ。牧田和久はオープン戦4試合に登板して防御率4.50とやや精彩を欠いた。それでも、開幕にはしっかり合わせてきた。今季初登板は3月26日、日本ハムとの開幕戦(楽天生命パーク)。6点リードの9回に登場すると、持ち前のテンポの良い投球を披露する。打者3人に対して無安打無失点、わずか11球で試合を終わらせた。頼りになる右腕だけに、登板過多だけは避けたいところ。ほかの救援陣のフル回転がポイントとなりそうだ。

北海道日本ハムファイターズ


日本ハム・宮西尚生


 プロ14年目、36歳を迎えるブルペンリーダー・宮西尚生が今季初登板も変わらぬ盤石の投球を見せた。3月27日の楽天戦(楽天生命)に2点リードの8回から登板。打者3人をわずか10球で完璧に抑え守護神へとつないだ。開幕前時点で歴代最多ホールド、現役最多登板を誇る鉄腕は、入団1年目から13年連続達成中の50試合登板を今季も目指す。この圧倒的な実績にも「13年間、絶対に最後まで一軍にいられると思ったことはない」というベテラン左腕に慢心は微塵もない。救援陣の軸としてのフル回転はもちろん、若手の指南役も務め信頼も厚い精神的支柱が、投手陣全体を引っ張る。見据えるのは5年ぶりの優勝だ。

オリックス・バファローズ


オリックス・能見篤史


 働き場を実力でつかんだ。阪神から移籍加入した能見篤史。投手コーチ兼任として入団し、ブルペン担当を託されるも、開幕は“選手専任”でスタートを切り、移籍後初登板は3月26日、西武との開幕戦(メットライフ)だった。8回にマウンドに上がり、安打と四球で2人の走者を出すも、最後は内角直球で見逃し三振に。走者を出しても慌てることがないのは、さすがの一言。投じるボールのキレ、制球ともに健在だ。初登板の状況は逆転に望みをつなぐ1点差の場面と、僅差の試合を制するための貴重なピース。今年で42歳を迎えるベテラン左腕がフル稼働で力になる。

写真=BBM
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