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坂本の通算猛打賞はセ・リーグ歴代何位? 歴代トップは誰?

 

4月3日のヤクルト戦で通算164回目の猛打賞を記録した巨人・坂本


 4月11日の広島対巨人戦(マツダ広島)で、巨人の坂本勇人が猛打賞を記録。自身通算165回目の猛打賞獲得となった。猛打賞は、1試合で3安打以上を記録した選手に対して贈られる、いわゆる個人賞。坂本の165回は現役のセ・リーグ所属選手(セ・リーグ所属時に記録した猛打賞)ではトップの数字だが、セ・リーグ歴代記録では何位に食い込むのだろうか?

歴代最多は張本だがセ・リーグでは……?


巨人時代の張本。歴代で最多の猛打賞を記録している


 猛打賞は1949年に制定と歴史は古く、後に詩人・小説家として名を残す清岡卓行が、日本野球連盟に就職していた当時に発案したとされている。

 現在までの歴代最多は、張本勲がマークした251回。張本はパ・リーグ在籍時に203回、巨人移籍後に48回の猛打賞を記録している。では、「セ・リーグのみ」の数字では誰が歴代トップなのだろうか。セ・リーグの猛打賞回数歴代10位を調べたところ、以下のようになった。

1位 長嶋茂雄(巨人)186回
2位 立浪和義(中日)175回
3位 王貞治(巨人)171回
4位 金本知憲(広島/阪神)166回
5位 坂本勇人(巨人)165回 ※
6位 石井琢朗(横浜/広島)164回
7位 若松勉(ヤクルト)159回
8位 山本浩二(広島)158回
9位 谷沢健一(中日)154回
10位 高木守道(中日)152回
10位 荒木雅博(中日)152回
※=現役選手

 セ・リーグ歴代トップは長嶋茂雄で通算186回。2位は立浪和義の175回、3位は王貞治の171回となっている。現役トップの坂本は165回で歴代5位。石井琢朗や若松勉、山本浩二、谷沢健一といったそうそうたるレジェンドを超える数字を残している。

 坂本は歴代5位ではあるものの、4位の金本とはわずかに1回、3位の王とも6回しか差がない。現在、坂本は5年連続でシーズン2ケタ猛打賞を記録しており、調子次第では今シーズン中に巨人の偉大な先輩である王を超える可能性がある。また、坂本はまだ今年12月で33歳と若いため、セ・リーグ最多の長嶋を超えることも夢ではない。

シーズン記録トップは27回


2010年、シーズン最多の猛打賞を記録したロッテ・西岡


 通算記録ではなく「シーズン記録」に目を向けると、プロ野球記録は西岡剛(ロッテ/2010年)と秋山翔吾(西武/2015年)がマークした27回が最多。安打といえばイチローを思い浮かべる人も多いだろうが、イチローは年間26回で歴代3位となっている。また、秋山が2015年に更新するまで、シーズン最多記録(214本)を保持していた元阪神のマット・マートンは年間猛打賞24回で歴代4位タイだ。

 坂本は20回がシーズン最多(巨人では長嶋と並び球団最多)だが、今シーズンは自己記録、球団記録の更新も期待したいところだ。

 1試合に3安打以上というのは難易度が高く、プロで活躍する一流打者でもそう連発できるものではない。そんな中、33歳という若さですでに歴代5位の通算回数を記録している坂本は、あらためて後世に名を残す名選手だといえる。今シーズン中に王を超え、近い将来に長嶋を超える可能性も大きい。果たして偉大なレジェンドを超えることができるのか、今シーズンも坂本のバッティングから目が離せない。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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