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中日・京田が打撃不振 根尾、三ツ俣、堂上…遊撃のレギュラーにふさわしいのは?

 

11年目の男に巡ってきたチャンス


今季は打撃不振に陥っている京田


 中日で不動の遊撃手だった京田陽太が4月11日のヤクルト戦(バンテリンドーム)で1年8か月ぶりに先発メンバーから外れた。今季は全試合にスタメン出場していたが、10日時点で打率.216、0本塁打、1打点。得点圏打率.071と振るわなかった。球界屈指の守備力を考えれば遊撃で使い続けたい選手だが、ビシエドが上肢のコンディション不良で8日に登録抹消。15試合終了時点で37得点、2本塁打はいずれもリーグワーストと貧打が深刻なだけに、打線強化の意味合いも含めて京田のスタメン落ちを決断したとみられる。

 その京田に代わって、11日に「二番・遊撃」でスタメン起用されたのが、三ツ俣大樹だった。3回無死一塁から犠打をきっちり決めて福田永将の先制適時打を呼び込むと、5回には左越え二塁打、8回にも中前打を放って勝利に貢献。昨年は8試合出場で6打数1安打とファーム暮らしが長かった。背水の陣で迎えた今年は1月に広島菊池涼介と合同自主トレを敢行。京田の打撃不振で巡ってきたチャンスを生かせば、野球人生が大きく変わる可能性を秘めている。

4月11日のヤクルト戦(バンテリンドーム


 左翼で起用されている3年目・根尾昂も遊撃への思いは強い。高卒3年目の今年は「ショートにこだわります。8割、9割、本当は10割、ショートをやりたいです」と宣言。オープン戦に入って左翼で起用され、シーズンも外野で出場している。

 春季キャンプで臨時コーチを務めた立浪和義氏は週刊ベースボールのコラムで、「まだまだ、課題はたくさんある選手ですし、強く振り過ぎるクセがあるので、打てない時期が必ず来るはずです。私が1つアドバイスをするとしたら、失敗を恐れずにやってほしいということです。漠然と怖い物知らずでやっていけ、という意味ではありません。その日、その日、これをしたい、しなきゃいけないというテーマは必ずあるはずです。それに対し、しっかり取り組み、うまくいかなければ練習する、という繰り返しを、これからシーズン中も根気よく続けてほしいと思っています」とエールを送る。課題の打撃で結果を残すことが、遊撃の定位置獲得に向けて大きなポイントになるだろう。

 また、開幕二軍スタートの堂上直倫も有力候補の1人だ。守備力は京田とひけを取らない能力がある。16年は遊撃の定位置をつかみ、自己最多の131試合に出場。打率.254、6本塁打をマークしたが、翌17年に当時新人だった京田にレギュラーを奪われた。今年は開幕を二軍で迎えたが、十分にチャンスはある。

 11日のヤクルト戦に続き、13日の巨人戦(東京ドーム)で2試合連続スタメンを外れた京田にも意地がある。熾烈な遊撃の定位置争いから目が離せない。

写真=BBM
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