犬鷲打線にはやはりこの「五番打者」が欠かせない。4月18日の日本ハム戦（東京ドーム）、1対1と同点の3回一死二塁の場面で、茂木栄五郎が右前適時打を放ち勝ち越しに成功。チームを3カードぶり勝ち越しに導いた。「最近試合に出られていなかったし、出たときもなかなか結果が出ていなかった。いいところに飛んで、いい結果になって良かった」と安どの表情を浮かべた。

　今季は開幕から７試合連続安打をマークするなど、絶好調だった。一時は打率5割を超えるなどの大暴れを見せ、チームの4カード連続勝ち越しに貢献した。しかし、ここから状況が暗転する。体の張りにより4試合に欠場すると、打線の勢いは一気にしぼんでしまう。その間、チームは2敗2分けと、2カード連続で白星から遠ざかってしまう。

「五番を任せてもらっていて、すごくいい形が出ている中で離脱してしまって。チームの勢いを落としてしまう、不甲斐ない結果」と、就任2年目のキャプテンは責任を背負った。

　この日の安打は8日の西武戦（メットライフ）以来、実に9試合ぶりとなった。「僕が打てばもっともっと打線は機能する」と自覚は十分。シーズンを通して戦えるコンディションを整えながら、再び調子を上げていく。

写真＝BBM