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パ・リーグ6球団 1990年代のNo.1最強助っ人は誰だ?

 

今から30年以上前の1990年代。パ・リーグが熱く燃えた時代、チームを支えた最強助っ人は誰だ!

福岡ダイエーホークス


ダイエー・ブーマー


 南海からダイエーに変わっても、なかなか低迷期を脱せず。ダイエーとして初優勝を果たしたのは1999年のことだった。そんな90年代は、はっきり言って“最強”と呼ぶにふさわしい助っ人はいない……。目立った活躍を見せたのは、92年の移籍1年目に97打点で打点王に輝き、田淵幸一監督の期待に応えたブーマー・ウェルズ。ただ、同年オフに監督が根本陸夫氏に交代となると、構想外から退団となった。また、94年に入団したケビン・ライマーも、来日1年目から主に五番に座り、チームトップの26本塁打、97打点をマーク。チームのAクラス入りへ、2年目はさらなる活躍が期待されたが、故障に苦しんだ挙句、喧嘩っ早さも仇となりオフに回顧された。

近鉄バファローズ



 いてまえ打線における1990年代の最強助っ人と言えば、ラルフ・ブライアントとタフィ・ローズの2人に絞られるが、この年代の本塁打を比較するとブライアントが176本、ローズが111本。ローズが日本タイ記録となる55本塁打を放ったのは2001年であり、「90年代最強」はブライアントと断言できそうだ。89年には「奇跡の4連発」でチームをリーグ優勝に導いたが、90年にも東京ドームで天井スピーカー直撃の「認定本塁打」を放つなど、ファンの度肝を抜く一発を数多く放った。球団歴代でも最強の呼び声の高い、日本のファンに愛された助っ人だった。

千葉ロッテマリーンズ



 フリオ・フランコの在籍期間は1995年と98年と長くはないが、残した功績の大きさは計り知れない。1991年にはメジャー・レンジャーズで首位打者を獲得した巧打者。MLBのストライキにより95年にロッテに加入すると、145安打を放って打率.306と、打棒を発揮し、独特の打撃フォームでも人気を博した。プロフェッショナルとしての振る舞いを示して見せた貢献度が高く、98年の復帰時には助っ人として異例のキャプテンに就任。在籍2年で258試合に出場し、286安打とバットと背中でチームを鼓舞した男だった。


西武ライオンズ



 秋山幸二清原和博とクリーンアップを組み、「AKD砲」として西武黄金時代をけん引した最強スイッチヒッターがオレステス・デストラーデだ。1989年シーズン途中に西武へ入団すると、同年83試合で32本塁打をマーク。翌年から42、39、41本塁打で3年連続タイトルを獲得。DHのベストナインも3年連続で受賞した。さらに90、91年には打点王にも輝いている。大舞台にもめっぽう強く、90年の日本シリーズから3年連続初戦の第1打席で本塁打を放ち、3連覇に貢献。一発が飛び出した際、弓を引くようなガッツポーズでもファンを魅了した。93年メジャーに復帰したが、95年西武へ再入団。5月9日のオリックス戦(富山)で大量ビハインドの展開となりマウンドに上がったことも話題となったが、打撃不振で結果が残せず、プライベートの問題もあって途中退団した。

オリックス・ブルーウェーブ


オリックス・ニール


 リーグ連覇と日本一に貢献した記憶に残る助っ人だ。1995年に来日したトロイ・ニールは、1年目から27本塁打、70打点の成績でベストナインを受賞。翌96年には32本塁打、111打点で打撃2冠を獲得し、巨人との日本シリーズでは3安打ながら6打点を稼いでシリーズMVPに。勝負強い打撃を披露し、シリーズ後のMVPインタビューでは「がんばろう! KOBE」と日本語で発して、神戸のファンの感動を呼んだ。阪神淡路大震災が発生した95年からのリーグ連覇、そして翌96年の日本一。異国の地で奮闘する助っ人も、チームに大きな力を与えた。

日本ハムファイターズ


日本ハム・グロス


 日本ハムの1990年代最強助っ人はキップ・グロスだろう。打の最強助っ人は97、98年連続本塁打王のナイジェル・ウィルソンになるが、5年間在籍しエースとして支えたグロスの功績は大きい。完投能力の高さが際立っていた。94年途中に加入し6勝12敗と負け越すも7完投。95年には16勝で最多勝を獲得し、リーグ最多の15完投(31試合の登板で約半分)。17勝をマークし2年連続最多勝のタイトルに輝いた96年、13勝で3年連続2ケタ勝利を挙げた97年も8完投している。中4日での先発もいとわぬ大黒柱のタフネスさはローテーションを助けた。2リーグ制導入後、パ・リーグでは初となる外国人投手の最多勝で、2年連続最多勝の助っ人投手はグロスのみだ。

写真=BBM
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