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バレンティン、陽岱鋼、平田良介…「背水の陣」を迎えたベテランたち

 


 過去の実績だけではプロの世界では生き残れない。結果を残せず、レギュラーを外されたベテランたちは正念場を迎えている。バレンティン、陽岱鋼、平田良介糸井嘉男……かつて球界を代表する選手として活躍したスターたちは再び輝きを取り戻せるだろうか。
※通算成績は2020年終了時点

ソフトバンク・バレンティン


・バレンティン(ソフトバンク)
※1082試合出場 打率.268、297本塁打、785打点、7盗塁

 2011年に来日し、ヤクルトで9年間プレー。故障で15試合出場に終わった15年を除き、8シーズンで30本塁打以上をマークした。13年は打率.330でシーズン60本塁打のプロ野球記録を樹立し、シーズン最下位の球団から初のセ・リーグの最優秀選手(MVP)に選ばれた。本塁打王3度、打点王1度の実績を引っさげてソフトバンクに移籍したが、移籍初年度の昨年は60試合出場で打率.168、9本塁打と打撃不振に悩んだ。今季も開幕からファーム暮らしが続いている。選手層が厚いソフトバンクで信頼を取り戻すのは容易ではない。ファームで打ち続けて一軍復帰を目指すしかない。

巨人・陽岱鋼


・陽岱鋼(巨人)
※1315試合出場 打率.270、105本塁打、482打点、141盗塁

 俊足、強肩で打撃も力強い。三拍子そろった外野手で日本ハム時代の2013年には打率282、18本塁打、67打点、47盗塁で球団史上初の盗塁王を獲得。14年も打率.293、25本塁打、85打点、20盗塁の好成績をマークする。ゴールデン・グラブ賞を4度獲得し、打球に対する反応の速さと広い守備範囲、強肩で「日本一のセンター」と形容する声が多かった。17年に巨人へFA移籍後は度重なる故障も影響してレギュラーに定着できず、昨年は38試合出場で打率.238、1本塁打。今季は開幕からファーム暮らしで精彩を欠き、三軍降格も。5年契約の最終年。意地を見せたい。

中日・平田良介


・平田良介(中日)
※1100試合出場 打率.273、101本塁打、453打点、40盗塁

 大阪桐蔭高で1年秋から四番に座り、高校通算70本塁打をマーク、中日にドラフト1位で入団すると、勝負強い打撃で中距離打者として活躍してきた。18年には自己最高の打率.329、9本塁打をマークし、自身初のゴールデン・グラブ賞を獲得。アベレージヒッターとして活躍が続くと思われたが、度重なる故障で戦線離脱して翌年以降は100試合出場にも届いていない。巻き返しを狙う今季は開幕の広島戦(マツダ広島)に「五番・右翼」でスタメン起用されるなど首脳陣の期待が大きかったが、打率.155と打撃不振から抜け出せず、4月28日に登録抹消。復活が待たれる。

阪神・糸井嘉男


・糸井嘉男(阪神)
※1588試合出場 打率.300、165本塁打、725打点、299盗塁

 日本ハムに投手として入団したが結果を残せず、外野にコンバートされて素質が開花した。抜群の身体能力で28歳の2009年に外野の定位置をつかむと、同年からNPB史上初の6年連続打率3割、20盗塁をマーク。オリックスにトレード移籍後も、14年に打率.331で首位打者、16年に53盗塁でNPB史上最高齢の35歳で盗塁王に輝いた。外野手でゴールデン・グラブ賞も7度受賞。阪神にFA移籍後も主軸を担っていたが、今季はドラフト1位の佐藤輝明の加入で代打での出番が主になっている。鋭いスイングはまだまだ衰えを感じさせない。再びレギュラーに返り咲けるか。

写真=BBM
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