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【三番打者採点】楽天75点、ソフトバンク45点、オリックス100点…パ・リーグ6球団「三番」の評価は?

 

クリーンアップの一角である三番。打線のけん引役であり、チャンスを拡大、または得点を呼び込む重要な役割を担う打順だ。パ・リーグ6球団の「三番打者」を100点満点で採点した。
※記録は6月14日現在

東北楽天ゴールデンイーグルス



楽天 75点

 楽天移籍後は四番のイメージが強いが、西武時代は三番を打つことが多く、本来の位置に戻ったという見方もできそうだ。立場がそっくり入れ替わり「三番・浅村栄斗、四番・島内宏明」となったのは4月30日。四番での浅村は、打率はいいが打点が少ないという状況だった。逆に三番になってからは打率が下がったものの、打点、本塁打は上昇傾向にある。6月10日の中日戦(楽天生命パーク)では節目の1500安打を達成。チームのスタメン三番は計41打点とリーグトップの数字を誇るが、浅村がさらに持ち前の勝負強さを発揮し、かつての打順でチームの勝利に貢献したい。

福岡ソフトバンクホークス



ソフトバンク 45点

 開幕時は例年どおり、不動の三番・柳田悠岐がスタートしたが、二番の不調により打順が1つ“繰り上げ”に。グラシアルの離脱により、その席は現在、完全に柳田のものではなくなっている。柳田が四番になって以降は、1試合を除き、栗原陵矢が定位置に収まっている。今季も開幕から勝負強い打撃を見せていた栗原を柳田の前に置くことでチームとしてはより多くの得点機を演出しようと目論んでいたはず。しかし、その栗原が三番に座って以降、打率.267とあまり調子を上げられずにいる。交流戦ではヒットが続かず、打線がぶつ切り、なかなか得点につながらないシーンが多く見られた。まずはクリーンアップからしっかりとつなげて1点を取る形を作れるように。栗原にはつなげる意識を体現してもらいたい。

オリックス・バファローズ



オリックス 100点

 申し分ない働きだ。昨季、打率.350で首位打者を獲得した吉田正尚が、今季も打率.340でリーグトップを快走中。さらに、得点圏打率も.415とハイアベレージを記録して勝負強さも見せている。12本塁打と長打力も健在な一方で、三振数はわずか12。今季に限らず、「2ストライクに追い込まれれば逆方向を意識する。だから長くボールを見られるので、三振も減るし四球も選べる」と常に口にしてきた意識は成績に表れる。三番・吉田正の前を打つ福田周平宗佑磨、後を打つ杉本裕太郎、T-岡田らの好調も、吉田正の存在を際立たせ、打線の破壊力が増。軒並み好調の野手陣だが、この男が打線の軸なのは間違いない。

千葉ロッテマリーンズ



ロッテ 80点

 開幕から2試合は六番起用も、打線のつながりを生むため3戦目から三番に固定されたのが中村奨吾だ。時に右方向へ巧みに運び、時に引っ張り外野の間を破る。軽打とパンチ力を兼ね、打率.304、3本塁打、35打点と好成績をマーク。さらに得点圏打率.328と、強打の二番・マーティンとの勝負を避けられない状況を作り上げている。活躍は想定内だ。井口資仁監督は「これくらいは打てる選手」と、背番号8に大きな信頼を寄せ、だからこそ今季から主将に指名した。チームは4位に転落も、逆転勝ちを演じるなど、“粘り強さ”は健在。再浮上には、主将の奮起が欠かせない。

埼玉西武ライオンズ


西武・森友哉


西武 45点

 開幕から64試合を消化した時点で42試合と最も多く三番でスタメン出場を果たしているのが森友哉だ。三番での成績は143打数39安打、4本塁打、14打点、打率.273。森は通算で打率.297をマークしているので、三番では打率を落としている。そのほかスタメンで三番に座っているのは中村剛也11試合、栗山巧6試合、山川穂高2試合、スパンジェンバーグ2試合、源田壮亮1試合。チーム全体のスタメン三番の成績は225打数55安打、7本塁打、20打点、打率.244。打率、打点はリーグ最低の数字だ。開幕から主力野手にケガ人が続出し、打順も固まらないが、三番に入った打者にはしっかりと仕事を果たしてもらいたい。

北海道日本ハムファイターズ



日本ハム 55点

 打線の低迷で日替わりオーダーを組む今季は、リーグ最多の8人を三番でスタメン起用。最も多いのは31試合の近藤健介、次いで19試合の西川遥輝と61試合中50試合で実績のある主力打者が三番を務めている。近藤は不振の中田翔に代わって今季は四番に入ることも多いが、三番では打率.280、4本塁打、18打点。西川は起用されている一、二、三番の打順の中では三番で最も好成績の打率.258、2本塁打、13打点をマークしている。両選手の本来の実力からすれば物足りない数字だが、ポイントゲッターとしては及第点。代打満塁本塁打を放つなど勝負強さの光る高濱祐仁、ケガから復帰した野村佑希、プロ1号を放った万波中正ら若手の三番候補の台頭も待たれる。

写真=BBM
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