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川口和久WEBコラム

広島・長野久義、後半戦の鍵を握る夏男/川口和久WEBコラム

 

速球には強い



 まだ、空模様ははっきりしないが、もうすぐ夏本番がやってくる。
 夏と言えば、昭和の人たちは『TUBE』を思い出すんじゃないかな。聞いているだけで元気になる夏のヒットソングをたくさん出しているバントだ。
 球界にも昔から“夏男”と呼ばれ、夏になると調子を上げてくる男がいる。

 例えば、広島の長野久義だ。俺が巨人のコーチ時代の選手だが、当時から夏場に強く、しかも明るくて爽やか。夏が似合うナイスガイでもある。

 7月8日のDeNA戦で、その長野が移籍第2号、いや今季2号を放った。2対2の同点からの代打の決勝2ランだ。確かに、ひさしぶりに打った一打だったが、エスコバーの156キロだから長野の目はまだまだ衰えていない。

 実は、この日、俺の62歳の誕生日なんだ。長野、どうせ知らんかったとは思うけど、バースデーアーチありがとう!
 
 今の広島打線は若手が急成長し、台頭しているが、若手打者はどうしても波が大きい。俺は長打力のある長野が後半戦の逆襲のキーマンになる可能性は十分あると思っている。

 現在、打率.210、2本塁打のベテランを何で、と言われそうだが、彼は代打タイプではない。やはり4打席立って仕事をするタイプだ。

 もう一つ、かわすタイプの投手にはもろいところがあるが、エスコバーみたいに向かってくるタイプには昔から強い。コンパクトなスイングでスタンドまで運ぶ姿を何度も見ているからね。

 佐々岡真司監督には相手投手のタイプを見つつでいいから、夏男・長野をドンドン使ってほしい。それじゃなくても今年はオリンピックブレークもあって夏が短いんだから。
 長野、しっかり持ち上げたから、あとは頑張ってくれよ!
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