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根尾昂、藤原恭大、小園海斗…「19年ドラフト1位トリオ」の現在地は?

 

 2018年のドラフトで、「将来球界を代表する選手」と高く評価された高校生3人がドラフト1位で競合した。投打の「二刀流」で大阪桐蔭の3年時に甲子園春夏連覇を達成した根尾昂中日日本ハム巨人ヤクルトの4球団が競合して抽選の結果、地元の中日へ。「高校No.1ショート」の呼び声高い報徳学園・小園海斗にもオリックスDeNAソフトバンク広島の4球団が競合し、広島に入団した。根尾とともに大阪桐蔭で黄金時代を築いた強肩強打の外野手・藤原恭大は、楽天阪神ロッテの3球団が指名してロッテが当たりクジを引いた。今季が3年目の3選手は紆余曲折を経て、一軍で奮闘している。

打撃の確実性を上げて


中日・根尾昂


・根尾昂
今季成績 67試合出場、打率.169、1本塁打、13打点
通算成績 78試合出場、打率.156、1本塁打、13打点

 大阪桐蔭で2年春、3年春、夏と全国制覇を達成。投げては最速150キロの直球を武器に春のセンバツ大会で史上初の2年連続優勝投手に。打撃でも俊足巧打で高校32本塁打とパンチ力も兼ね備えている。プロでは野手一本で勝負することを決断。京田陽太から遊撃の定位置を奪うことを誓ったが、出場機会を得るために一軍では俊足を生かして外野を守る機会が多い。今季はプロ入り後初の開幕一軍切符を勝ち取り、開幕戦に「八番・左翼」で先発出場。5月4日のDeNA戦(バンテリンドーム)で、大貫晋一からプロ初本塁打となる満塁本塁打を放ったが、打率が1割台に低迷して6月以降はスタメンを外れる機会が多くなっている。定位置をつかむために、打撃の確実性を上げることが最重要課題だ。

「三番・遊撃」に定着


広島・小園海斗


・小園海斗
今季成績 52試合出場、打率.326、1本塁打、19打点
通算成績 113試合出場、打率.266、5本塁打、35打点

 報徳学園で走攻守3拍子そろった遊撃手として、2年春、3年夏と甲子園に2度出場。高卒1年目で史上2人目のオープン戦複数アーチを放ち、シーズンも58試合出場で打率.213、4本塁打、16打点と同世代の中で最も早く頭角を現した。昨年は3試合のみの出場と精彩を欠き、今年の春季キャンプも二軍スタートだったが、4月22日に一軍昇格すると、卓越したミートセンスとバットコントロールで安打を量産。5月中旬に新型コロナウイルスのPCR検査で陽性反応が出て戦線離脱したが、6月4日の交流戦・楽天戦(マツダ広島)から復帰すると3試合連続マルチ安打と好調をキープ。6月13日のオリックス戦(京セラドーム)以降は不動の三番に。3割を軽く超えるハイアベレージで、遊撃の定位置をつかみかけている。

不動のセンターに


ロッテ・藤原恭大


・藤原恭大
今季成績 31試合出場、打率.253、2本塁打、9打点
通算成績 63試合出場、打率.243、5本塁打、21打点

 大阪桐蔭で1年夏から中堅の定位置をつかみ、3年時は四番として甲子園春夏連覇の原動力になった。左打席で思い切りの良いスイングから鋭い打球を飛ばし、俊足でダイヤモンドを疾走する。外野の守備も強肩と底知れない可能性を秘めている。2019年の開幕戦で、「一番・中堅」で華々しくプロデビュー。高卒新人の開幕スタメンは球団史上3人目の快挙だった。昨年はシーズン終盤、CSと活躍。今季は開幕から打撃不振で4月20日にファーム降格したが、7月3日に再昇格。月間打率.400、2本塁打、5打点、4盗塁と「二番・中堅」でチャンスメーカーとして稼働している。好不調の波を少なくして不動のセンターとして活躍すれば、ロッテはリーグ優勝が十分に狙えるだろう。
 
写真=BBM
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