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伊藤大海、早川隆久、山下舜平大…パ・リーグ6球団「ドラフト1位」の現在地は?

 

8月13日から後半戦がスタートしたペナントレース。終盤戦に向けて熱戦が続いていくが、果たして今季ドラフト1位で入団した逸材はここまでどのようなシーズンを過ごしているのか。パ・リーグ6球団のドラフト1位ルーキーの現在地とは?
記録は8月13日現在

北海道日本ハムファイターズ



 球団初の道産子ドラ1・伊藤大海が期待値以上の活躍を見せている。開幕から先発ローテーションを守り前半戦はチーム最多の7勝(4敗)、リーグ3位の防御率2.42。投手陣の柱としてチームを支え抜群の安定感だった。デビュー戦の初回から23イニング連続奪三振のプロ野球新人記録を樹立し、交流戦防御率1位も新人ではプロ野球史上初の快挙だ。極めつきは追加招集された東京五輪で3試合に救援登板し5回0/3を投げ無失点の好投。韓国戦では勝利投手にもなった。ルーキーらしからぬマウンド度胸に、修正能力も長けている。序盤は勝ち星に恵まれない試合もあったが、ブレることなく自分のピッチングを貫いてきた。後半戦もその右腕でチームを勝利に導く。

東北楽天ゴールデンイーグルス



 前半戦を終わって7勝4敗。この数字は新人王を争う日本ハム1位の伊藤大海とまったく同じ数字だが、インパクトという面ではやや先を越されているか。開幕第3戦でプロ初登板初先発を実現させ、見事に初勝利を手にした。その後は6連勝もあり順調と思えたが、6月に失速。6月20日のオリックス戦(楽天生命パーク)で敗戦投手になると、後日、初めて出場選手登録を抹消された。7月以降は二軍で再調整を続け、ファーム公式戦で初勝利をマーク。ペナントレース再開後は再び先発ローテに組み込まれる予定で、遅れた分はここから挽回したいところだ。

オリックス・バファローズ


オリックス・山下舜平大


 将来の先発ローテーション候補として着実に成長している。福岡大大濠高から入団した山下舜平大の最大の魅力は最速153キロを計測するストレート。高校入学から直球を伸ばすために変化球はカーブのみに制限する中で、ドライチとしてプロ入りと素材が光る。プロでは新球習得にも着手し、ウエスタン・リーグではフォーク、チェンジアップを試投しているが、投球の軸は変わらず直球だ。8月1日の巨人とのエキシビションマッチ(京セラドーム)で一軍デビューも1回3失点と、まだまだ成長途中。「時間をかけて。でも少し焦って」と、飛躍を果たすために牙を研いでいる。

千葉ロッテマリーンズ



 グラブを高く上げ、リリース後は左足を蹴り上げる。豪快な投球フォームが物語る“投げっぷりの良さ”が光り、開幕先発ローテーション入りした鈴木昭汰。デビュー戦となった3月28日のソフトバンク戦(PayPayドーム)では5回1安打1失点と好投するも、白星が遠く、前半戦は4月25日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)で挙げたプロ初勝利のみに終わった。成績以上に、貢献度は高く、左腕不足のブルペン事情もあって一時、中継ぎに配置転換。前半戦終盤は再び先発ローテに入るなど、タフさも光る。石川歩が故障離脱、美馬学が不振と、ベテラン先発陣が奮わない中で、後半戦は、より存在感を示してみせる。

福岡ソフトバンクホークス


ソフトバンク・井上朋也


 数年後、今よりもさらに強くなったホークスの中心選手になってもらうべく、球団は井上朋也にいろいろな経験を積ませている。高卒ルーキーながら三軍では早くも四番を任され、8月13日現在、42試合に出場してチームトップの4本塁打(打率は.290)。堂々とした打席でのたたずまい、物怖じしないスイングっぷりは二軍でも健在で、デビュー戦初打席で初安打初打点をマークして以降、こちらでも3本塁打。となれば、一軍首脳陣が「見てみたい」と思うのも無理はない。エキシビションマッチにルーキーでは唯一声を掛けられ、“PayPayドームデビュー”も果たした。今のところ、期待しか感じられない18歳は、これからも着実に成長を続け、ますます大物になっていくはずだ。

埼玉西武ライオンズ



 イースタンでリーグトップの14本塁打、47打点をマークしているのが渡部健人だ。桐蔭横浜大からドラフト1位で入団。身長176センチ、体重112キロから放つ強打が最大の武器だ。開幕直後の4月4日に一軍昇格。同日のソフトバンク戦(PayPayドーム)に「七番・DH」でスタメン出場を果たし、6回に和田毅からプロ初安打となる2ランを左翼へ放った。しかし、その後はヒットが生まれず19日に登録抹消。その後は打撃フォームを固めることを優先に練習を積んでいる。山川穂高が二軍でリハビリ中にはゆっくり話をする時間ができ、多くのアドバイスももらった。二軍での目標は25本塁打。圧倒的な成績を残して飛躍への足掛かりとする。

写真=BBM
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