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大田泰示はDeNAが3球団目…在籍球団数が最も多い現役選手は誰? 最も移籍選手が多い球団は?

 

大田はDeNAが3球団目だ


 昨オフ、日本ハムを自由契約となった大田泰示はDeNAに入団した。これで大田は巨人、日本ハムに続き、プロに入ってから3つ目のチームでプレーすることになる。では、大田と同じように、3球団に在籍経験のある現役選手は他にいるのだろうか? また、大田を超える「4球団」という現役選手がいるのかも気になるところだ。「在籍球団数が最も多い現役選手」を調べてみた。

最も多く渡り歩いているのは楽天の川島


今季から楽天に所属している川島


 2022年2月18日時点での支配下登録選手で、「2チーム以上に在籍経験がある選手」を調べたところ全部で93人(NPBのチームのみ)だった。このうち、3チーム以上に在籍したことがあるのは以下の11人だ。

川島慶三(日本ハム ⇒ ヤクルトソフトバンク ⇒ 楽天)
内川聖一(横浜 ⇒ ソフトバンク ⇒ ヤクルト)
坂口智隆(近鉄 ⇒ オリックス ⇒ ヤクルト)
糸井嘉男(日本ハム ⇒ オリックス ⇒ 阪神)
チェン・ウェイン(中日ロッテ ⇒ 阪神)
中島宏之(西武 ⇒ オリックス ⇒ 巨人)
山下斐紹(ソフトバンク ⇒ 楽天 ⇒ 中日)
大田泰示(巨人 ⇒ 日本ハム ⇒ DeNA)
涌井秀章(西武 ⇒ ロッテ ⇒ 楽天)
炭谷銀仁朗(西武 ⇒ 巨人 ⇒ 楽天)
公文克彦(巨人 ⇒ 日本ハム ⇒ 西武)

「最も複数球団を渡り歩いている現役選手」は楽天の川島慶三だ。2006年に大学・社会人ドラフト3巡目で日本ハムに入団するが、出場機会をつかめず、2008年にヤクルトへとトレードで移籍することになった。ヤクルトでは一時スタメンに定着するも、ヒジの痛みや骨折の不運もあり不完全燃焼に終わってしまう。

 2014年には再びトレードでソフトバンクに移籍。ここではユーティリティー性が高く評価され、チームに欠かせない存在へと成長した。残念ながら2021年オフに戦力外となったが、今度は楽天が獲得。現役選手では最多となる4チーム目の移籍となった。

 川島以外の10人は、現所属を含めこれまで3チームの在籍経験を持つ。このうち、今季が3チーム目の挑戦となるのがDeNAの大田泰示。巨人時代には将来の主砲として期待されたものの伸び悩んだ。環境を変えることが良い刺激になればという球団の考えもあり、日本ハムにトレードで移籍。これが功を奏し、パ・リーグを代表する打者に成長した。

 大田は昨オフに日本ハムを自由契約になるが、パンチ力のある打撃は健在で、複数球団が戦力アップになると踏んで獲得を打診。最終的にDeNAへの加入が決まった。大田はまだ31歳と若いが、内川聖一や糸井嘉男、中島宏之など、やはり複数球団を渡り歩いている選手はベテランが多い。こうしたベテラン選手も含め、複数のチームを渡り歩いている苦労人が再び輝くことができるか、今季の活躍を期待したい。

楽天は他チームからの移籍選手の人数が最多


 ちなみに、各球団の支配下登録選手のうち「複数球団を渡り歩いている選手」が最も多いのが楽天。最多4球団の川島を筆頭に、3球団を経験している涌井秀章、炭谷銀仁朗、楽天で2球団目となる浅村栄斗鈴木大地など総勢14人が在籍している。また、巨人は楽天より1人少ない13人だが、支配下登録選手に占める割合では12球団最多だ。

 一方、最も少ないのが3人のソフトバンクと西武。ソフトバンクはロッテから移籍したアルフレド・デスパイネと阪神から加入した中谷将大、昨オフに中日からFAで加入した又吉克樹が在籍。西武の3人は、公文克彦と、公文と共にトレードで加入した平沼翔太、2019年にFAの人的補償で獲得した内海哲也だ。

●他チームからの移籍選手の人数

楽天…68人中14人(20.6%)
巨人…60人中13人(21.6%)
ロッテ…65人中11人(16.9%)
ヤクルト…67人中11人(16.4%)
DeNA…66人中9人(13.6%)
中日…65人中8人(12.3%)
阪神…66人中8人(12.1%)
日本ハム…66人中8人(12.1%)
広島…67人中5人(7.5%)
オリックス…65人中4人(6.2%)
西武…63人中3人(4.8%)
ソフトバンク…66人中3人(4.5%)
※( )内は支配下登録選手に占める割合

 在籍球団数が最も多い現役選手を調べたところ、現役最多は楽天の川島という結果になった。今季の楽天加入で4チーム目。一般的に自由契約になれば、なかなか移籍先が見つからないものだ。それでも獲得したいというチームが現れるのは、それだけ価値のある選手ということだろう。

文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM
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