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岡本和真と村上宗隆…あなたが選ぶ「セ・リーグ最強の長距離砲」は?

 

 巨人岡本和真ヤクルト村上宗隆が交流戦で輝きを放っている。甘い球をきっちりとらえる両選手は強打者の風格を感じさせる。本塁打、打点のタイトル争いでも熾烈な争いを繰り広げる。あなたが選ぶ「セ・リーグで最強の長距離砲」はどちらだろうか。
※成績は5月29日現在

3年連続本塁打王&打点王へ


打率は低いが四番の風格を存分に感じさせる岡本


・岡本和真(巨人)
今季成績 52試合出場、打率.225、15本塁打、41打点
通算成績 634試合出場、打率.272、150本塁打、451打点

 岡本が打てばチームは勢いづく。交流戦が開幕した5月24日のオリックス戦(東京ドーム)で4回無死一塁から山岡泰輔のカットボールをバックスクリーンに運ぶ13号先制2ランを放つと、翌25日の同戦も2点先制された直後の1回一死二、三塁でワゲスパックの150キロ直球を左翼席に叩き込む2試合連続14号逆転3ラン。試合の主導権を奪い返すと、同点の8回二死二、三塁の好機で勝ち越しの2点中前適時打を放ち、今季最多の全5打点を叩き出す大暴れで2連勝に貢献した。29日の日本ハム戦(札幌ドーム)でも2回に逆方向の右翼へ運ぶ15号同点アーチで通算150本塁打。巨人での右打者では最年少の25歳10カ月で達成した。

 3・4月度は打率.264、10本塁打、25打点で月間MVPを獲得。4月26日のDeNA戦(横浜)から4試合連続で本塁打放ち、5年連続の2ケタ本塁打を両リーグ最速で達成した。5月に入って当たりが止まったが、交流戦で幸先良いスタートを切り、本塁打量産の雰囲気を感じさせる。2020年から2年連続で本塁打王、打点王を獲得。今季3年連続で本塁打&打点の2冠を達成すれば、王貞治野村克也に続く史上3人目の快挙だ。

 張本勲氏は週刊ベースボールのコラムで、「エースと同様、真の四番と呼ぶべき打者も少なくなったが、今現在で言えば巨人の岡本和真が真っ先に浮かぶ。まだ打率が物足りないが、2年連続の本塁打王&打点王の2冠獲得は大したものだ。今季も獲って3年連続の2冠となればさらに評価は上がる」と期待を込める。V奪回に向けて、主砲の活躍は不可欠だ。

三冠王の可能性も秘める不動の四番


現在、本塁打、打点でリーグトップに立つ村上


・村上宗隆(ヤクルト)
今季成績 50試合出場、打率.274、15本塁打、43打点
通算成績 462試合出場、打率.269、119本塁打、339打点

 ヤクルトの「不動の四番」は球界を代表する四番に進化しようとしている。勝負どころで期待に応えるのがスターの証だ。5月24日の交流戦・日本ハム戦(神宮)で延長11回二死一塁。相手守護神・北山亘基の148キロ直球をバックスクリーンに運ぶ14号サヨナラ2ランに、バットを高々と放り投げて喜びを爆発させた。

 昨季は21歳7カ月のプロ野球史上最年少記録で通算100本塁打に到達。39本塁打で巨人・岡本和真と分け合う形で自身初の本塁打王に輝いた。侍ジャパンで東京五輪の金メダル獲得に貢献し、チームを20年ぶりの日本一に導いた。最高の1年になったが、村上の全盛期はこれからだ。今季はリーグトップの39四球と相手バッテリーの警戒が強いが、ボール球に手を出さず好球必打で甘い球を確実にとらえている。5月29日の楽天戦(楽天生命パーク)では9回に松井裕樹の149キロ直球を左中間スタンドに運ぶリーグトップタイの15号ソロ。同日にアーチを放った岡本にすぐに並んだ。

 野球解説者の岡田彰布氏は週刊ベースボールのコラムで、以下のように論じている。

「オレが再注目選手として挙げるのがヤクルトの村上である。ここから先、どこまでの選手になるのか……。限りない可能性を秘めた選手は、今シーズン、ひょっとしたら三冠王も、とオレはひそかに期待しているわけよ。彼の成長度を如実に示すのが、三振数の激減と四球の激増。ボール球を振らず、ボール球を見極める。バッターとしての基本ができて、確実に3部門の数字はアップする。長打力と勝負強さ、ここに確実性が加わり、だから三冠王も、という結論に至ったわけである。確かに強力なライバルが存在する。巨人の岡本(岡本和真)だ。昨シーズンは同数で本塁打王を分け合ったが、打点では岡本が競り勝った。この2部門では今年も2人のガチンコ対決になるだろうが、完全に岡本超えを果たしていない村上の気持ちが、上回るのではないか、というのがオレの見立てなんです。神宮、東京ドームとともにホームランの出やすい本拠地。40本をメドにした日本人の争いに、ワクワクしたいものだ」

 岡本と村上。互いの存在を励みに切磋琢磨しながら、さらなる極みを目指す。

写真=BBM
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