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都市対抗2023

【都市対抗2023】JR東日本応援団は鉄道を用いたコンテンツで応援 今年は人気の“ペンギン”もともにパフォーマンス

 

親しみやすいプログラム


JR東日本応援部・応援団の副団長を務める若井洋輔さんは、京浜東北線の運転手である[写真=BBM]


 第94回都市対抗野球大会は東京ドームで熱戦が展開されている。7月25日の決勝まで、栄光の黒獅子旗をかけた戦いをリポートする。

 11日目(7月24日)は準決勝。第1試合はJR東日本(東京都)がトヨタ自動車(豊田市)と対戦した。

 2011年以来の優勝を目指すJR東日本を応援で後押ししたのが、JR東日本応援部・応援団の副団長を務める若井洋輔さんだ。

「応援団は普段の業務とは違った経験をたくさんできるところが魅力です」

 JR東日本応援部は応援団、チアリーダー、吹奏楽団で構成され、総勢で100人近い部員はすべてJR東日本や関連企業の社員で占められている。「それがこの応援団の売りで、私も普段は京浜東北線で運転手を務めています」。沿線にお住まいの方ならば、若井さんが運転する電車に乗ったことがあるかもしれない。

 そして、JR東日本といえば『TRAIN-TRAIN』のような軽快なメロディーに合わせた応援に加え、親しみやすいプログラムも行われているのが特徴だ。

「14年から鉄道を用いたコンテンツを始めて、今年で10年になります。スタジアムの皆さんと一緒になり、楽しんで応援したいという気持ちがあるのですが、特にお子様にはとても喜んでいただいています」

各路線の電車を模したものを肩から掛けた通称・電車隊と呼ばれる一団が、ステージ上を進むこともある[写真=BBM]


 時には、各路線の電車を模したものを肩から掛けた通称・電車隊と呼ばれる一団が、まるで電車ごっこをやっているように一列になってステージ上を進むことも。

「電車隊に参加する時は、やっぱり自分が勤めている路線の電車を身に着けたいと思う部員が多いですね」

応援団が駅員、ステーションサービスのスタッフの制服、技術系スタッフの作業着、清掃員の制服を着てキレのあるダンスを披露する[写真=BBM]


 応援団が駅員、ステーションサービスのスタッフの制服、技術系スタッフの作業着、清掃員の制服を着てキレのあるダンスを披露することも。

「応援団の衣装と駅員の制服の早着替えはかなり得意になりました。ちなみに駅員の制服はすべて自前のもの。関連会社の制服などは借りているものもあるのですが、すべて本物を使っています」

「もっと強く応援の力を感じました」


今年からはSuicaのキャラクターで人気のペンギンも応援に参加した[写真=BBM]


 さらに今年からはSuicaのキャラクターで人気のペンギンも応援に参加。「これまでも応援を盛り上げるために来てくれていたのですが、今年からは一緒に踊ってくれるようになりました」。1回戦の5回終了後に応援団が行ったスペシャル・パフォーマンス「SHOW TIME」にもSuicaのペンギンが参加。若井さんらが中心となって作られた演目で「ショーの最初はペンギンに応援部、野球部、そして観客の皆さんの人数を報告する点呼から始め、みんなで勝利に向かって出発進行するという内容になっています」とグラウンドとスタンドが一体になって勝利へ向かっていくという思いが込められている。

 準決勝。試合は初回に奪われた2点が重く、JR東日本は1対3で惜敗。試合前は「黒獅子旗を手にしてほしい」と話していた若井さんだったが、残念ながらその願いは届かなかった。ただ、「野球部には『ここまで連れてきてくれて、ありがとう』と言いたいです」と口にした。野球部の渡辺和哉主将(専大)も「(コロナ禍だった)3年分よりももっと強く応援の力を感じました」と試合後に語っており、互いに感謝の言葉を述べたのが印象的だった。

取材・文=大平明
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