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【大学野球】V争いで快投した慶大・外丸東眞 一歩ずつ上がる東京六大学を代表する投手への階段

 

あくなき探求心も飛躍の一因


慶大・外丸は明大1回戦で2失点完投。自己最多シーズン4勝目で、防御率1.51とした[写真=矢野寿明]


[東京六大学秋季リーグ戦第6週]
10月14日(神宮)
慶大5-2明大(慶大1勝)

 6勝1敗、勝ち点3で並んだ慶大と明大の直接対決。神宮には今季最多となる1万5000人の観衆が詰めかけた。

 慶大は1回裏、明大のエース右腕・村田賢一(4年・春日部共栄高)から打者一巡、長短6安打を集中して一挙5得点を挙げた。

 序盤からの大量援護に慶大の先発・外丸東眞(2年・前橋育英高)はリズム良くアウトを積み重ね、2失点で完投した(5対2)。1時間52分。96球とテンポの良さが目立った。

 外丸は今春の早大3回戦で初完封初完投勝利(1対0)を挙げているが、自身2度目の完投。しかも、V争いでの快投に価値が高まる。

「自分が投げて、勝ちに導く。ずっと、完投したかったので、大事な試合で完投できたのは良かったです」

 数字が持ち味を示している。外丸はこの日までに、41回2/3を投げて19奪三振。「走者を出しても、ゴロで打たせて取る」と、7、8回は先頭打者の出塁を許すも、併殺打で仕留めた。左打者への内角攻め、特にカットボールが効果的だった。明大・田中武宏監督がポイントゲッターとして挙げる一番・飯森太慈(3年・佼成学園高)、三番・宗山塁(3年・広陵高)、四番・上田希由翔(4年・愛産大三河高)の左打者3人を無安打に抑えたのが勝因だ。この日は1四球、今シーズンを通しても9四死球と、自ら崩れる心配はない。

 自己最多のシーズン4勝目も、外丸の自己採点は「70点」とやや手厳しい。どん欲な姿勢と、あくなき探求心も、飛躍の一因だ。

 慶大・堀井哲也監督は「制球力、ピンチでのメンタルを含めて、頼もしい」と、2年生エースに全幅の信頼。2年秋にして、早くも通算9勝目。外丸は東京六大学を代表する投手としての階段を、一歩ずつ上がっている。

文=岡本朋祐
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