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【大学野球】慶應義塾高の優勝メンバーが慶大の練習に合流 新たなステージで語った抱負

 

栄冠をつかんだレギュラー野手7人


昨夏の甲子園で全国制覇を遂げた慶應義塾高の優勝メンバーが、慶大の練習に合流した。左から渡辺、延末、大村、福井、八木、渡邉千、丸田[写真=田中慎一郎]


 慶大に進学する新1年生(2月入部組)が2月9日、神奈川県横浜市内の下田グラウンドで報道各社の取材に応じた。

 慶大の一貫教育校である慶應義塾高(神奈川)が、昨夏の甲子園で107年ぶり2度目の全国制覇。栄冠をつかんだレギュラー野手7人が新たなステージでの抱負を語った。

【捕手】渡辺憩
「早い段階で捕手のレギュラーを取って、長い期間、神宮でプレーできるように頑張りたいです。1年春から? そこを目指していきたいと思います。先輩方も優しく接してくれるので、やりやすい環境です。チームメートの同級生の仲間も、良い人が多いです」

【一塁手】延末藍太
「1日1日を頑張って、目標の日本一を達成したい。個人的にはベストナインを獲りたい。ファーストは打撃が大事なので、このポジションで一番打てば、自然と(個人タイトルも)ついてくると思います。具体的にはないですが、早いうちにリーグ戦に出場したいです」

【二塁手】大村昊澄(主将)
「大学に入るにあたって、高校時代の実績は関係ない。良い意味で忘れないといけない。初心と言いますか『一番下手なんだ』と思って、取り組んでいきたい。高校では頭を使って野球をしてきたつもりですが、(先輩と比べて)2、3倍足りない。シートノックでのカットプレーの一つを取っても『常に早慶戦で勝てるプレーをしろ』と。神宮を基準としている。1ランク、2ランクも上にいっている。スピード、パワー、体力的なものを含めて、大学に通用する体にしていく。高校でチームとしては日本一を遂げましたが、選手として結果を残すことができなかった。首位打者、ベストナインを獲れるようにしたい。信頼できる仲間なので、明るく、楽しく、辛い練習も乗り越えられるメンバー。また4年間、一緒に野球ができるのは幸せだと思います。あこがれの福井さん(章吾、大阪桐蔭高→慶大→トヨタ自動車)の後輩になれたことがうれしいです。(主将だった)福井さんは春は日本一も、秋は日本一に届かなかった。大学でも主将として、両方で日本一になりたい」

【三塁手】福井直睦
「人生初の野球観戦は、幼稚舎のころに見た慶應と早稲田による伝統の一戦でした。早慶戦には特別な思い入れがあります。(幼稚舎出身で初のプロ野球選手である)廣瀬さん(隆太、ソフトバンク)からのアドバイスを聞きながら、一生懸命、練習していきたい。目標は三冠王(打率、本塁打、打点)です」

【遊撃手】八木陽
「今年1年、チームに入り込むためには、守備が大事になってくる。高校時代と変わらず、守りへの意識を高めていきたい。今春からベンチ入りして、チームの力になりたい。目指すは『日本一のショート』。東京六大学で首位打者、ベストナインを獲得し、一番の遊撃手になった上で、侍ジャパンでプレーしたい。(同じ遊撃手である)緒方漣(横浜高→国学院大)、小林隼翔(広陵高→立大)も、大学日本代表に入りたいと言っていたので、彼らには負けたくないです」

慶大・堀井監督は丸田[左]ら新1年生に期待を寄せている[写真=田中慎一郎]


【左翼手】渡邉千之亮
「ホームランが持ち味なので、長打を量産していきたい。やるからには由伸さん(高橋由伸氏)の23本塁打に挑戦していきたいです。廣瀬さんは一つの理想の姿。ああいう先輩になれるようにしていきたい。(3年夏、横浜高との神奈川大会決勝での逆転3ランの)手の感触は残っていますが、あれにとらわれず、進化と変化を追い求めていきたいと思います」

【中堅手】丸田湊斗
「なるべく早く、神宮の試合に出場したい。武器は足。走塁、外野手守備と最大限に生かしていきたい。もう1回、日本一を取りたい。個人タイトルよりもチーム第一。日本一に貢献する。その結果が、タイトルになると思います。スタメンに名前があるだけでも、相手から見て『嫌だな』と思われる存在を目指したい。先を見過ぎても、今はその時しかないので、まずは大学に全力を注いでいきたい」

 慶大・堀井哲也監督は期待を語っている。

「待ちに待った、大学生活のスタート。入部前にレポートを提出してもらうんですが、やる気に満ちあふれている。モチベーションが高い。甲子園で全国制覇し、(2006年夏に優勝した)早実と同じような立場。注目される中で、頑張っていかないといけない。(監督としては)預かって、成長につなげていくプレッシャーがある。昨夏の甲子園でのプレーを見た上で、大学での活躍が期待できる」

 昨夏の甲子園で、マンモススタンド一つにした応援歌『若き血』。近い将来、このVメンバーが神宮球場の応援席を盛り上げていく。

文=岡本朋祐
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