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2024センバツ

【2024センバツ】谷村新司さんを追悼――センバツ大会の象徴であり続ける『今ありて』

 

歌詞を組み入れた選手宣誓


センバツ開会式に先立ち、大会歌『今ありて』を作曲した谷村新司さんの追悼動画が流された[写真=田中慎一郎]


 第96回選抜高校野球大会が3月18日に開幕した。「ああ 甲子園」。センバツ大会歌『今ありて』を聞くと、球春を実感する。開会式の選手宣誓を担当した青森山田高・橋場公祐主将(3年)が冒頭で、歌詞の一節である「今ありて 未来も扉を開く。今ありて 時代も連なり始める」を組み入れた。また、オープニングセレモニーの最後には、神戸山手女子高の生徒たちが素晴らしい合唱力を披露。31試合に及ぶ、熱戦の火ぶたが切られた。

『今ありて』を作曲した谷村新司さんは、昨年10月に逝去。同曲は第65回大会(1993年)から3代目の大会歌となった。第65回記念大会と、第90回記念大会(2018年)には大会行進曲にも採用。谷村さんの功績への感謝を込め、開会式に先立ち、追悼動画が流された。第80回記念大会(2008年)では開会式前、谷村さんが甲子園で神戸山手女子高校の在校生や卒業生ら約700人と合唱。その際の様子を収めた映像が上映された。

「ああ 甲子園」

 このフレーズを聞くと思わず、グッとくる。高校球児の努力の結晶。高校球児を支えてきた多くの関係者の苦労。高校野球を盛り上げるファンなど、高校野球にまつわる、さまざまな光景が浮かんでくるからだ。

 同曲を作詞した阿久悠さんも2007年に亡くなった。『今ありて』を世に出した2人は他界したが、楽曲は永遠に歌い継がれる。センバツ大会の象徴であり続けるのだ。
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