週刊ベースボールONLINE

2024センバツ

【2024センバツ】報徳学園アルプスを盛り上げた控え部員 「地元ならではの応援ができるのが、報徳の強み」

 

作り上げた一体感のムード


報徳学園の応援団長を務めた小川[左]と南[右]。気合と根性は半端ない[写真=BBM]


第96回選抜高校野球大会▼第11日
【決勝(3月31日)】
健大高崎(群馬)3-2報徳学園(兵庫)

 この春も、アルプススタンドの主役は地元・兵庫の報徳学園だった。甲子園球場から直線距離で約5キロ。健大高崎との決勝は、今大会最多3万4200人の大観衆が集まった。報徳学園は三塁側で、左翼スタンドはほぼ満員。2年連続決勝で敗退し、準優勝に終わったものの、一体感を印象付けた。

 このムードを作り上げたのは、野球部の控え部員である。今大会は応援団長が2人。役割分担が明確だ。小川太志団長(3年)は言う。

「自分はまとめ役で、南は盛り上げ役です。(名物応援歌の)アゲアゲホイホイでは、内、外野のお客さんを巻き込んでの声援。地元ならではの応援ができるのが、報徳の強みです」

 南翔天団長(3年)はオーバーアクションで、アルプススタンドのボルテージを上げていく。愛知県出身。「HOTOKU」の緑のユニフォームにあこがれ、兵庫に勝負しに来た。

「昨年はアルプス席でグラブを持ったボールボーイでした。今年は団長になれてすごくうれしい。大角監督(健二)からは『応援の力はありがたい』と言ってくれるので、自分たちもより一層、やりがいがあります。それが『逆転の報徳』につながっていると思います」

 健大高崎との決勝は1点差負け。センバツが終われば、再び横一線の競争である。2人は夏の兵庫大会のメンバー入りに燃えている。

「武器は守備。外野の一角に、食い込んでいきたいと思います」(小川団長)

「持ち味は打撃。新基準バットに対応して、代打の切り札になりたいです」(南団長)

 全員野球が報徳学園の伝統。ベンチとアルプスの雰囲気をそのまま自校のグラウンドへ持ち帰り、一体感で、夏へ向けて再出発する。

文=岡本朋祐
週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部

週刊ベースボール編集部が今注目の選手、出来事をお届け

関連情報

みんなのコメント

  • 新着順
  • いいね順

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング