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冷静と情熱の野球人 大島康徳の負くっか魂!!

大島康徳コラム第9回「オーラを放っていた『ON』」

 

2年目の名鑑撮影のときの僕です。え、目つきが悪いって?だって10数社が順番にバチバチ撮るんですが、同じ顔なんだから1枚をみんなで使ってくれと思ってました


さかもっちゃんハワイは楽しかった?


 この連載の打ち合わせは、かなり早い時期から行っています。そのため話がやや古くなりますが、3月の打ち合わせに、“マイ担当者”のさかもっちゃんが一度も来ませんでした。彼は僕が『週べ』で、連続写真の解説やゼミナールをやっていたときからの担当者です。すごくマジメで野球が大好き。最も信頼している編集者の一人です。その間は、編集長に足を運んでいただきましたが、やっぱりねえ……。

 いや、冗談だよ、さかもっちゃん!彼はさぼっていたわけじゃなく、WBCの担当をして、あちこちに出張していたそうです。アメリカ・ラウンドの準決勝も現地取材に行ったということです。野球記者として、これからにつながる貴重な経験になったと思います。

 僕も「お、出世したな」って喜んでいたんですが、この間の打ち合わせは、準決勝が終わって3日後……あれ?考えてみると、侍ジャパンも日本に帰って来ていたし、決勝も終わっていた。なのに、なぜいなかったのか?

 編集長に聞いたら「ホノルルにいます」って。ええっ!!ですよね。

 予約した飛行機がオーバーブッキングで乗れず、代わりの直行便がなくて、ホノルル経由が一番早かったらしい。確かに、海外の旅は、いろいろなことが起こるけど、ほんとかな。観光してたんじゃないの!今度、来たらじっくり聞いてみましょう。

 あ、これも冗談だよ。そんなズルができる男なら、僕は絶対、信用しません。そういえば、さかもっちゃんは今年、子どもが生まれたそうですね。おめでとう。

 えっ、編集長は50歳過ぎて独りモンなの?この間、「僕も大島さんと同じ人見知りで、仕事じゃなかったら、絶対、知らない人と話しません」って真顔で言ってたけど、こんな編集長で大丈夫ですか、ベースボールの社長さん!

 まあ、人生はいろいろですね。皆さん、それぞれ事情がある。本人が納得しているなら、他人が、どうこう言う必要はありません。僕も人のことは言えないしね……。

中日の悪しき伝統に食ってかかったことも


 では、前回の続きです。楽しくも、怖い個性派の先輩の話をしてきましたが、若手時代、他球団で印象に残っているのは、やはりON、巨人王貞治さん、ミスターこと長嶋茂雄さんです。というかオーラ全開!2人は、キラキラ輝いてました!

 僕はプロに入るまで、まったくプロ野球に興味がなかったし、巨人ファンでもなかったですが、当時はV9真っ只中じゃないですか(65年から73年)。田舎でもテレビに映っているのは、巨人戦だけでしたし、当然、2人は目に入りますよね。

 僕は1、2年目はずっと二軍で、アマ時代の実績もない、まったく無名の選手です。ONが僕のことを知っているはずもなく、自分から話しかけるなんて絶対にできないけど、1年目(69年)から、いわゆる“ニアミス”はあったんですよ。

 あのころナゴヤ球場(当時は中日球場)での試合は・・・

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中日、日本ハムで主軸打者として活躍し、日本ハムでは監督も務めた大島康徳氏が自らの一風変わった野球人生を時に冷静に、時に熱く振り返る連載コラム。

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