両サイドを使った丁寧なピッチングで今シーズン7勝(1敗)を上げている楽天・美馬。投球のお手本のような内容でした
楽天の強さを支えるもの
交流戦は
ソフトバンクの最高勝率チームで全日程を終了。今年はセ・リーグの球団が過去2年と比べれば勝ち星を戻しました。そうした中で、両リーグで首位に立つ楽天、
広島の戦いぶりが印象に残りました。
パ・リーグは2位ソフトバンクもピタリと首位に食らいついていますが(6月18日現在1.5ゲーム差)、交流戦では楽天の強さの一端が見られました。打線では外国人を中心としたクリーンアップ以外に、下位を打つ藤田(
藤田一也)、嶋(
嶋基宏)が派手さはないものの良い働きで上位につないでいました。目立たないところで選手が役割をこなしているチームは強い。開幕から衰えることのない楽天の勢いは本物でしょう。
投手では則本(
則本昂大)は当然のことながら、自分が解説で訪れたKoboパーク宮城での試合(6月10日、楽天対広島)に先発した美馬(
美馬学)が素晴らしかった。いろんな球種を駆使しながら両コーナーを丁寧に出し入れする強い意識が感じられ、カープ打線に的を絞らせませんでした。左打者アウトコースへのスライダーを使ったカウント球やインコースへ投げ込むストレートのコントロールが抜群で、お手本のような攻め方でした。捕手・嶋との共同作業で打者を攻めるピッチングには、美馬のテクニックが詰まっていました。
楽天は中継ぎは新しい戦力も加わり、抑えには松井(
松井裕樹)が安定しています。ちょうど自分が訪れたときは、松井は登板間隔が開いていた時期でした。今シーズンは登板数が多く、夏場を前に疲労を心配する声もある中で、彼は「少し疲労を感じるくらいがちょうどいいんです。どんどん投げたいです!」と力強く言っていましたから問題ないでしょう。
則本ばかりが注目を集めますが、それぞれの選手が自分の持ち場でしっかりと仕事をこなしている点が、楽天の強さだと思います。
首位堅持の広島の底力
広島も同じです。初打席初本塁打で派手なデビューを飾った新顔の
バティスタをはじめ次から次へと・・・
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