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川口和久のスクリューボール

川口和久コラム「日本ハムを救う?ボーイズ・ビー・アンビシャス」

 

5月19日に3ランを放った大田[右]。チームに溶け込み過ぎるくらい、溶け込んでいる/写真=榎本郁也


ベースボールより野球


 5月19日、横浜のナイトゲーム、DeNA-巨人戦は、TBSラジオの解説だったんだ。6回まで両者ゼロゼロで、むちゃくちゃ試合展開も速かった。「終わったら飲みに行こうかな」と思ってたら、そこからがもつれて3時間20分。予約をキャンセルしちゃったよ。いやいや、冗談。いい試合だったね。

 7回表に巨人が2点を先制したんだけど、せっかちな先発のマイコラスも早く家に帰りたかったんだろうね。ストライクをどんどん投げ始めて、3点を取られちゃった。美人の嫁さんと生まれたばかりのかわいい子どもがいるんだから仕方ないよね。

 これで俺はジャイアンツ負けたなって思った。今季は、そういう試合が多いからね。それが9回表にマギーがセンターに同点の犠牲フライ。延長10回表には、またもマギーの勝ち越しタイムリーで勝った。10回は須田幸太が外中心にストレート、スライダーで攻め、フルカウント。マギーは外のスライダーをファウルで粘ってから、最後は少し甘くなったスライダーを強振せずに打ち返し、レフト前ヒットだった。

 マギーはホームランも6本だけど、センター中心に広角に打ち分けている。それだけポイントを近くにしているからだよね。日本のピッチャーは変化球が多いから、合わせているのだと思う。10回表のシーンもメジャーなら、押し出しもあるし、最後はほぼストレート。でもマギーはストレートを待ちながらも、須田のデータも頭に入れ、スライダーでも打てるように少し待って打った。日本の野球を熟知しているよね。“ベースボール”の力対力じゃなく、頭対頭でやってる“野球”の勝負だった。本人にも聞いてみてよ。「ベースボールなんて面白くねえ・・・

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広島、巨人で活躍した川口和久氏が独自の視点でプロ野球に斬り込む連載コラム。

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