週刊ベースボールONLINE

川口和久のスクリューボール

川口和久コラム「交流戦なんてやめちゃえば」

 

8失点の菅野は自責6で防御率も大きく落とした/写真=榎本郁也


ワンパターンのセ打線


 いやあ、だらしねえなあ、セ・リーグは……。

 5月30日、楽天戦[Koboパーク宮城]の菅野智之はひどかったね。5対13で巨人が大敗した試合だけど、5回10安打で失点8でしょ。好調楽天打線に当たった不運もあるけど、それまでの8試合で11失点だった投手が、いきなりだからね。

 交流戦は、毎年のようにパ・リーグが勝っている。もう、めぐり合わせでもなんでもないよ。単純に、パのほうが強いから勝ってるだけさ。

 一番の理由は、DH制だね。下位打線で一息つけるセに対し、切れ目のない打線を相手にしているパのピッチャーのレベルが高いのは、残念ながら見たとおりさ。パでコーチをしている連中は「セ・リーグの攻撃はワンパターン」とも言っている。一、二番がチャンスメークしてクリーンアップでかえすかかえさないか。ここで1回途切れるんだ。その後、五、六番の1人が出塁しても、七、八、九番を抑えれば点が入らないからね。

 序盤の勝てない時期の中日がそうだった。一番の大島洋平が打ちまくって、一、二番の出塁率がリーグトップだった時期もあるけど、まったく点が入らない。要は、平田良介ビシエドゲレーロのクリーンアップが打てないからさ。攻撃にバリエーションが作れず、四、五番打者頼み。そこで点を取れないと得点力が急激にダウンしちゃうんだ。

 パは逆。どこからでも攻撃が始まり、点が取れる打線に・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

川口和久のスクリューボール

川口和久のスクリューボール

広島、巨人で活躍した川口和久氏が独自の視点でプロ野球に斬り込む連載コラム。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング