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ファーム一番星

日本ハム・平沼翔太「攻撃型ショートで奮闘中!2015年のセンバツV右腕のいま……」/ファーム一番星

 

日本ハム・平沼翔太[内野手/3年目/20歳]


待望の一軍初ヒットも放つなど、着実に成長を遂げている平沼


 かつてのセンバツ優勝投手が力強く成長した姿を披露した。

 一軍昇格を果たした6月17日の札幌ドームでのヤクルト戦。途中出場した平沼翔太は9回にプロ初安打となる左前打を放った。「打った瞬間、頭が真っ白になった」。プロ3年目、通算10打席目で飛び出した待望の安打でラストチャンスをものにした。

 同14日に今季初昇格したが、この試合を最後に二軍へ戻ることは最初から決まっていた。交流戦終盤で登板機会の空く先発投手を抹消させて空いた枠を利用した4日間限定の一軍帯同。大きな成果と自信を得て、ふたたび鍛錬の日々に戻った。

 3拍子がそろった内野手として成長中だ。今シーズンは春季キャンプも一軍スタート。オープン戦も一軍での試合を多く経験した。課題だった守備も安定感が増し、昨季は痛みを抱えた右肩の状態も良好。守りの不安が少なくなり、ポテンシャルの高いバッティングでも限られた打席数の中で打率.455、2本塁打をマーク。開幕一軍は逃したが、手応えあふれる状態でシーズンを迎えた。

 イースタンでは6月27日現在で打率.225。「二軍で納得のいく数字は残せていないけど、感覚としては最悪と言うほど悪くはないです」。課題として取り組むのは「真っすぐをミスショットなく一発で仕留める」こと。一軍で活躍することを基準として準備してきたものが、プロ初安打につながった。

 何より自信を深めているのが守備。高校時代は経験のなかった遊撃手として着実に実力を上げている。12失策は喫しているものの、栗山英樹監督は「エラーの仕方が変わってきた」と評価。

 平沼も「余裕を持ってできている。これを継続してコツコツやっていきたい」と前だけを見据える。次世代の正遊撃手候補として牙を研ぐ3年目のホープ。一軍で弾ける瞬間は、そう遠い未来ではないはずだ。

写真=BBM

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