週刊ベースボールONLINE


改めて評論家に問う!二刀流はアリ?ナシ?

 

入団以来「無理」という論調が繰り返されてきた大谷の「二刀流」。だが、3年目を迎え急激な成長を見せる大谷を見て、野球評論家の皆さんにもう一度聞いてみた、「二刀流はあり? なし?」と。

山田久志 アリ!
『二刀流で徹底して頑張りなさい!』


やまだ・ひさし●1948年7月29日生まれ。秋田県出身。能代高から富士鉄釜石を経て、1969年ドラフト1位で阪急入団。71年最優秀防御率、72、76、79年と最多勝。77年に最優秀防御率。76年〜78年の3年連続MVP。88年、阪急の消滅とともに引退。オリックスコーチを経て2002年〜03年中日監督。06年野球殿堂入り。



 僕は投手に絞るべきだとずっと言ってきたけれど、ここまで来たら言わなきゃならないね。二刀流で徹底して頑張りなさいと。もう、応援団の気持ちですよ。彼はすべてを兼ね備えている選手だし、スター性はNo.1だと思いますよ。

 ただ、この間もやっていたけど、ふくらはぎの故障が心配。僕も経験があるけど、おそらく下半身の力がまだ、ボールの威力に追いついていないんだと思います。人並み以上にパワーがあるから支え切れなくなってしまうんですね。

 後は、去年、今年と、急に大きくなり過ぎたんじゃないかな。体の大きさと筋肉の量は違いますから。それが故障の原因になっているんじゃないかな、と。若い選手でヒザとか腰とか下半身をあれほどうまく使えるピッチャーって、そんなにいないんですよ。だけど、筋力がまだ追いついていないんだと思う。そんな中で、打つ方も練習しなければならないから大変ですよね。

 恐らく野手とピッチャーでは筋肉の使い方が違うから、そういった負担もあるのかもしれません。日本のエースになる素材だから最初は投手でいくべきだと思ったけれど、今は本人がうまいことやっていますからね。あとは本人がどこかで決断を下すのを、待つだけなんではないでしょうか。

 規格外の選手ですし、単純に見ていて楽しむことができる。本当に、投打でこれからどこまで成績を伸ばしてくれるのか非常に楽しみです。

里崎智也 アリ!
『二刀流の選手をこれからスタンダードにすればいい』


さとざき・ともや●1976年5月20日生まれ。徳島県出身。鳴門工高から帝京大を経て、99年ドラフト2位で千葉ロッテに入団。05年の日本一、06年のWBC優勝、10年の日本一に貢献。14年に現役を引退



 僕が大谷選手と直接対決したのは2013年の1打席のみ。結果はデッドボールだったので、正直、打席に立った際の印象はありません(苦笑)。しかし二刀流に関しては、両方やればいいという考え方です。

 二つできるのだから二つやればいい。シーズン開幕から1カ月を見ても、6戦6勝を挙げている。「投手に専念させればもっと良くなる」という人もいますが、じゃあ、その「もっと」は何? という話ですよね

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

特集記事

特集記事

著名選手から知る人ぞ知る選手まで多様なラインナップでお届けするインビューや対談、掘り下げ記事。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング