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「投球術」最強投手ランキングOB部門3位〜4位

 




シュートで胸元をえぐるケンカ投法

 通算最多の165死球を誇るライオンズのエース。右打者の胸元をえぐるシュートで相手をのけぞらせ、外角低めのスライダーで打ち取る“ケンカ投法”を武器に251勝を積み上げた。「プロで生き残るため」試行錯誤の末に編み出したスタイルだった。入団した1969年に西鉄が黒い霧事件で主力投手のほとんどがいなくなり、翌70年に高卒2年目ながら主戦投手となる。4年目までは毎年負け越したが、75年の太平洋時代に最多勝を獲得、一流投手の仲間入りを果たした。

 86年には近鉄のデービスの右ヒジに当てて、乱闘となり殴られたこともある。32歳となった82年から6年連続で2ケタ勝利を挙げており、ベテランになってもその投球術を武器に、西武の第一次黄金時代を支えた。

【主な獲得タイトル】
MVP2回(83、87年)、最多勝2回(75、83年)、最優秀防御率1回(83年)、最多奪三振1回(75年※当時連盟表彰なし)、ベストナイン2回(83、85年)、ゴールデングラブ賞5回(83〜87年)

【投票者&選出理由コメント】
川村丈夫[DeNA] ケンカ投法と言われた内角シュートがすごい。死球が多いけど、その次に外角を使う配球術。あの速球にもあこがれた
中西清起[阪神] シュートのキレ味が鋭く、ストライクゾーンを幅広く使ってピッチングできる投手だった。制球の良さも印象に残っている
橋上秀樹[楽天] 対戦したことはないが、配球面で次の球を生かすために、意識付けをしたボールを投げていると思う
中村剛也[西武] 本当に、ただの“イメージ”です。実際に対戦相手として打席に立ったことがないので何とも言えませんが、投球術といえば? と聞かれ、東尾さんが浮かびました
友利結[中日] 投手の生命線は外角低めの真っすぐでしょ。徹底して内角にいけるコントロール、精神力があった。打者にいかに踏み込ませないかが大事。特に中軸。その辺の駆け引きがすごかった
杉村繁[ヤクルト] 内角に厳しいボールを投げて、踏み込ませないようにする技術。内外の出し入れ、使い方がうまい
吉井理人[ソフトバンク] シュートが多いと見せかけて・・・

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