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特集・2016年 栄光のドライチ

【2015ドラフト】ソフトバンク1位・高橋純平インタビュー「“47”を自分のイメージに塗り替える」

 


今秋のドラフト会議、1巡目第1回入札で3球団競合の評価を受けた2015年の高校生No.1右腕が進む先は、ソフトバンクに決まった。12球団で最も層の厚い投手陣に挑むことになる。プロ入りを間近に控え、その胸中に迫る。
取材・構成=菊池仁志、写真=松村真行、湯浅芳昭、毛受亮介

3年後のビジョン


 12月2日、福岡市内のホテルで新入団選手発表会見に臨んだ。袖を通したユニフォームの背中には「47」が光っていた。実働29年、通算224勝、ソフトバンクの指揮を執る工藤公康監督が華々しい実績を残した現役時代に着け、その代名詞とも言える背番号。球団から提示された複数の選択肢の中から、高橋純平自らが希望して着けることになった。

――背番号「47」を背負うことになりました。

高橋 工藤監督が初めて出席したドラフト会議で、初めてクジを引いた選手が自分でした。すごく縁を感じて、工藤監督が現役時代に着けた47番を引き継ぎたいという気持ちが強くなりました。もうひとつは、ホークスでは工藤監督が着けたほかに、杉内(俊哉)投手(現・巨人)など左ピッチャーのイメージがすごく強いんですけど、そこにあえて挑戦したかったんです。右ピッチャーのイメージ、もっと言えば自分のイメージに塗り替えたいと思いました。

――U-18ワールドカップで着けた「18」も特別な思いがある番号なのではないですか。

高橋 ピッチャーなので、ドラフト前は10番台が空いていれば、という気持ちは正直ありました。ただ、ホークスは選手層も厚くて、10番台は空きがない状態なので、ホークスに決まったときから10番台を着けることはないと分かっていました。

――そのドラフト会議、中日日本ハム、ソフトバンクの指名が競合しました。工藤監督がクジを当てた瞬間はどのような気持ちでしたか。

高橋 プロになれると現実感を得た瞬間でしたね。それまでにどこの球団に行くかを考えたり、もっとざっくりとセ・リーグなのかパ・リーグなのかと考えたりすることはあったんですけど。

12月2日、新入団選手発表会見に臨んだ。写真中央が高橋



――ソフトバンクは希望の球団だったのでしょうか。

高橋 希望はまったくありませんでした。ドラフトの順位も気にしてなくて、プロの世界で野球ができる、そのステージに上がれればいいと考えていました。

――ドラフトから40日が過ぎて、入団会見も終わりました。徐々に気持ちが高まってきているのでは?

高橋 ドラフトも入団会見もそうでしたが、本契約を済ませたとき、一気にホークスの一員になるんだという気持ちになりましたね。

――同期入団の5人と顔を合わせて何を感じましたか。

高橋 全員が高校出で、同級生なのですぐ雰囲気になじめました。3日間、一緒に過ごしただけですけど、よかったと思います。

――工藤監督や王貞治球団会長をはじめ、期待の声を掛けられたと思います。

高橋 「頑張ってくれ」ということはいろいろと言われたんですけど、それ以上に、球団の方には「焦らなくていい」と言われています。自分もそのつもりでムリせず練習して、じっくり長い目で作り上げていくつもりでいます。

――選手層が整っているだけに、焦らせる必要がないチーム状況です。

高橋 それでも僕としては1年目から一軍を狙っています。そして3年後には一軍になじんでいたいです。1年目から投げて、3年目には主戦となっていたいですね。

――目指す選手像は?

高橋 大谷(翔平)投手(日本ハム)のようになりたいです。タイプ的には前田健太投手(広島)を参考にしてこれまでやってきました。体の使い方で特に下半身の動きを動画で見て参考にしてきました。外から見て分かるのは・・・

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