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李大浩(ソフトバンク)がいよいよ本領発揮
31年前の韓国プロ野球取材で何となく予感めいたものがあった、目標設定の勝利だ

 

李大浩は「今が野球人生で一番調子が良い」という


 先週号で西武中村剛也のことを書いていたら、瞬く間にソフトバンク・李大浩が本塁打数を10まで伸ばし、トップに躍り出た(5月10日、対楽天、ヤフオクドーム)。同30日現在、12本塁打(2位)、自身最長の17試合連続安打。

 韓国人選手は、もはや日本のプロ野球にとっては欠かせない存在になっている。韓国プロ野球がスタートしたのは1983年だが、日本に、メジャーに、これほどの選手を送り込む存在になるとは。

李大浩は「今が野球人生で一番調子が良い」という



 李大浩は、韓国プロ野球で2度の三冠王に輝いた選手なのだから、日本での活躍は当然なのだが、人口が日本の半分の韓国で、これだけの人材を輩出するのだから、スポーツ人材の潜勢力とでも言おうか、これは大したものである。李大浩が10号を放った日、女子プロゴルフのメジャー、「ゴルフ・ワールドレディスサロンパス杯」では、同じ韓国のチョン・インジが日本ツアー初参戦で初優勝。まだ20歳の高麗大3年生だ。

 筆者は、84年に韓国プロ野球、88年にソウル五輪と2度取材で韓国を訪れているが、84年にはまず釜山からスタート。同行の写真部員Hさんの知人の釜山外国語大学教授が一席設けてくれた。戦前、日本の中大を卒業した人で、「とにかく羊羹が食べたくて夢を見るんだ」と若き日に味わった和菓子が大好物。Hさんが虎屋の羊羹2本を手渡すと涙を流さんばかりに喜んだ。ビールが回ってくるとこの人は「釜山にはもうすぐ地下鉄ができる。これは素晴らしいことだ。日本に・・・

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岡江昇三郎のWEEKLY COLUMN

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プロ野球観戦歴44年のベースボールライター・岡江昇三郎の連載コラム。

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