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Vol.24 藤岡裕大[亜大・内野手]
百戦錬磨の東都リーグで70試合超の出場

 

三塁からの矢のような送球は誰もが目を奪われる。強肩の守備だけでなく、昨秋は“戦国東都”で首位打者を獲得した確固たる打撃技術もある。内野補強に合致するチームには最適だ。

 大学1年時から神宮での試合経験は豊富で、優勝も多く味わっているのは強みだろう。もともとは投手もしていただけに、肩の強さは際立っている。三塁だけではなく、内野なら複数ポジションを守れそうな素材だけに、各球団のニーズに合う選手だと感じる。

 打撃フォーム(8.5)は力強さがある。昨秋のリーグ戦で首位打者を獲得したように、ミート力は非凡なものがある。ただし、軸足である左足に重心が乗り切らない点は改善が必要。それによってトップの位置が定まらないことがあるので、いいときと悪いときの差が出てしまう。あとは逆方向への安打が増えていけば、アベレージを残せるようになる。選球眼(8.0)はまだ甘い。一番打者としては全体的に早打ちが目立つ。両コーナーの見極めをもう少し磨かないと、プロでは苦労する。自分の中で打てるコースを把握し、ボールゾーンへの変化球などの見極めができるようになれば、打席でもっと余裕も生まれるはずだ。



 内野守備(8.5)は強肩を生かしたスローイングは素晴らしいものがある。三塁線ギリギリで打球をさばいても、素早い動きで強い球を投げられる。グラブさばきもまずまずで、将来的には二塁もこなせると思う。近年のプロの二塁手は肩の強い選手が多くなってきている。二塁ベース付近のゴロを捕球してから体をひねってのスローイングや、中継プレーで三塁進塁を阻止することなど、肩の強さが求められている時代。欲を言えば捕球姿勢で重心を下げて構えるようにしてもらいたい。

 数々の経験を積んでいるだけに走塁(9.0)は常に先の塁を狙う姿勢が見える。時には強引に映る場合もあるが、意欲を持って取り組んでいることが分かる。これからも継続してほしい。3拍子のバランス(8.5)で言えば、現時点では・・・

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プロフェッショナルレポート

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元巨人チーフスカウトで現在はベースボールアナリストとして活動する中村和久によるドラフト候補生の能力診断。

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