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岡田彰布コラム

阪神が優勝するための3つの条件。四番、投手、ベンチ力だが、それ以上に……不気味な存在が

 

ゴメスの状態が気がかり
突き抜けるには彼次第や


 高校野球の夏の甲子園大会も終わり、野球の話題はいよいよプロ野球、優勝争いに移る。8月が過ぎ、勝負の9月。さて、どこが抜け出すのか。セ・リーグはホンマ、どうなるのか。分からないことだらけや。

 そこで今週の週ベは阪神特集との連絡が編集担当者から入った。

「阪神がこのままゴールできるのかどうか。優勝するための条件は?岡田彰布の緊急提言を」との指令でした。よっしゃ。いろいろと考えていることがある。それを具体的に示していこうやないの。

 岡田彰布の「そらそうよ、阪神の優勝への3つの条件!」と題して、書いていくけど、最初に阪神の優勝確率は非常に高い……ということを宣言しときます。かなりの確率で優勝できる。これは率直な気持ち、見立てであるが、その根拠は他球団があまりに決め手がなさ過ぎやから。他球団比較でいけば、総合力という点において阪神が最も有利であると確信しているからである。

 そういう状況で、まず条件1は「打線がカギを握る」だ。普通のシーズンであれば、ここからは投手力が優勝へのポイントとなるのだが、今年は様相が違う。どこの球団も打てない打線を抱えている。常に2、3点の勝負になっているし、重いゲームが目立つのよ。阪神もそう。接戦が多く、それも2、3点での競り合いよ。こうなると、いつも重いゲームを強いられ、勢いが出る状態にもっていけない。

 だから問題は打線になる。ここからはいかに打線が機能し、多く得点できるか。そこにかかってくる。どこも打てないのだから、その中で打てる打線になれば、抜け出せる。簡単な結論よ。阪神が残り20数ゲーム、打てる打線に変貌すれば、優勝できる。ただし、そこでもキーになる選手がいる。それが四番ですわ。ゴメス次第といえるやろね。

 ゴメスがどこまで復調し、打線を引っ張れるか。ところがゴメスは8月に3連敗した東京ドームでの巨人戦から完全に状態を落としたままや。とにかく巨人のバッテリーに攻略されたわけよ。インコースを突かれ、最後は外に逃げたり、落ちたりする球を追いかけていって三振、凡打。これを繰り返した。ああいう攻め方がゴメス対処法の最高の形であり、あれをネット裏から調査する他球団スコアラーが持ち帰るわけ。当然、ほかのチームも参考にするわね。どの球団もゴメスにはあの攻め方で挑んでくるわけで、ゴメスには苦しい状況が続くということよ。

8月の巨人戦以来、各球団に対策を練られ、打撃不振になったゴメス。四番の打撃が復調しないと、攻撃面で厳しい状況が続いてしまう



 そこをどう克服していくか。特に・・・

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岡田彰布のそらそうよ

岡田彰布のそらそうよ

選手・監督してプロ野球で大きな輝きを放った岡田彰布の連載コラム。岡田節がプロ野球界に炸裂。

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