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岡田彰布コラム

U-18大会で高校生が木製バットに対応できてすごいわ。甲子園出場がなくても逸材は存在する。そんな選手に注目

 

依然として混戦のセ・リーグ
重圧を受けながらの試合が続くな


2011年のオリックス監督時代に開幕戦に起用した高卒ルーキーの駿太。その能力を見込んで起用した。このように全国区ではなくても高校生には逸材がいるのは確かや



 プロ野球はいよいよ勝負の9月。パ・リーグはソフトバンクが優勝へのカウントダウンに入ったが、Aクラス3位争いがシ烈だ。西武ロッテか。クライマックスシリーズへの権利がかかるし、この2チームの戦いは最後まで、ホンマ、分からんよね。

 一方のセ・リーグやけど、こちらの方がさらに難解。どこにも抜け出す力がないから、9月の終わりで決着がつく? そんな感じやし、阪神巨人ヤクルトの三つどもえと思っていたら、広島もあきらめずに食らいついている。4チームに優勝のチャンスあり。ファンにはたまらない展開だろうけど、やっている方は、そら大変よ。胃が痛くなるほどの重圧を受けながらの戦いが毎日、続く。監督もここからが勝負よ。

 試合が始まったら、選手任せのところはあるけど、監督という立場は、ポイント、ポイントで決断しないといけないポジションや。ああでもない、こうでもない……と考えたら、優勝争いの中、なかなか眠れないほどよ。あまりジタバタしないと思っているオレにも経験がある。勝負の9月を迎えたとき、遠征先で食事が欲しくなくなったんよ。食欲がなくなり、睡魔も襲ってこない。寝なければ……と思うけど、眠りに入れない。見かねた球団関係者が、少しでも食事を、と部屋におにぎりとフルーツを運んでくれた。オレも口にしといた方がいいと思って食べたら、すぐにもどしてしまうんや。

 遠征先のホテルの自室で、床にもどしたモノを、タオルで掃除する。こんな姿、見せたくもないけど、そこまで追い詰められるということなんよね。

 そういうことを味わいながら、それぞれの監督、コーチ、選手は最後の勝負に挑む。どういう結末になるかは神のみぞ知る……ということだが、オレの予測は、次の機会に書こうと思っています。

 さて今週の「週べ」ですが、まだ熱い高校生の話題が特集に組まれている。そうU-18の世界大会のことである。夏の甲子園を沸かせた選手たちが、日本代表に選ばれ、世界を舞台に戦っているわけだが、間違いなくニッポンは強い……ということやね。打者では金属バットから木製バットに変わるけど、その対応力はすごいものがある。簡単に大きいのも打っているし、日本の高校生の力は着実に進歩していることを裏付けているよね。

 そういう高校球児をプロサイドはどう見ているのか。こういう視点で書けという指令なのだが・・・

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岡田彰布のそらそうよ

岡田彰布のそらそうよ

選手・監督してプロ野球で大きな輝きを放った岡田彰布の連載コラム。岡田節がプロ野球界に炸裂。

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