アメリカの常識とは違う行動をすると煙たがれる傾向がある。しかし、ダルビッシュは「尊敬」されている。自分のことより若手のこと、チームのことを優先するからだ。代理人や現地記者も、その行動に触れるたびに、メジャーにとっても、特別な選手であると感じている。 文=山田結軌(MLBジャーナリスト) 写真=Getty Images 
先発投手として39歳になるシーズンでもMLBではフロント・ローテーションとして評価されている
日本人のメンター的存在
2012年にレンジャーズに移籍して以来、メジャー14シーズン目を迎えた。
ダルビッシュ有は8月16日に39歳になる。チーム内でも最年長。メジャーでも大ベテランの域に入っている。
パドレスの番記者を12年務めているスポーツウェブメディア「The Athletic」のデニス・リン記者がレジェンド右腕の現地評価について語る。
「ダルビッシュほど、クラブハウスで尊敬を集めている選手はいません。彼はフィールドで成し遂げた成果と、フィールド外での振る舞いでその尊敬を勝ち取っています」
象徴的な出来事は昨年「家族に関する個人的な事情」で制限リストに入ったときのことだ。5月末に左股関節、6月末には右肘の炎症で負傷者リスト(IL)入りしていた。7月上旬から制限リストに入ることになり、9月の復帰まで3カ月間の戦線離脱を強いられた。制限リストに入ると・・・
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