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楽天・田中将大電撃退団 新たな居場所を求めて「やりがいを感じるところでやりたいというのが一番」

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貫いてきた思いに嘘はつけなかった。熟考の末、“マー君”が杜の都を離れる。

決断を下した田中将大。来季どの球団のユニフォームを着ることになるのか


 東北に衝撃が走った。楽天の顔とも言える背番号18が球団を去る。11月24日、田中将大が自身のYou Tubeチャンネルで楽天を退団する意向であることを表明。同日、球団からも契約保留者名簿に記載しないことが発表され、12月2日以降は各球団との交渉が可能になる。

 今季は昨オフにおこなった右肘手術の影響でわずか1試合登板。プロ野球生活で初めてとなる未勝利に終わった。オフには野球協約の減額制限(年俸1億円超は40%)を超える年俸を提示され、熟考の末に自由契約を申し出た。

「提示を受けたときの印象としては、もう期待はされていないんだなと。新しいところで求められるところでやるのが自分にとって一番だなと」

 球団との話し合いは一度で、約15分のみだったと言い、「オファーをいただいたっていう事実はありますけど、個人的には、実質もう居場所はないんじゃないかと受け止めました」と田中。直接的な言葉はなかったものの、状況と内容からそう受け取ったと説明した。

 石井一久シニアディレクター(SD)はオンライン会見の中で「契約内容で守秘義務があるので詳しく言えないが、減額制限を超える減俸を提示して選手の同意を得られない場合、球団は選手に対して保留権を放棄しないといけない。そういう流れで田中選手とは自由契約になった」と説明。あらためて話し合いの場が持たれたわけではなかったようだ。

 メジャーに行くときも楽天に戻ってくるときも、田中が大切にしてきたのは“期待され、求められているか”だった。その根底にある思いを貫くため、大きな決断を下した。

 2013年にはシーズン24連勝で球団初の優勝、日本一に貢献した功労者はその後、海を渡りヤンキースでプレーしたのち、21年にNPBに復帰。その際には楽天への恩返しとファンの思いに応えるため、数あるオファーの中から古巣を選んだ。しかし4年で20勝33敗と悔しいシーズンに。結果を残せなければ評価が下がることは理解している。だが金額よりも大切にしたい思いがある。

「とにかく期待をかけてもらって、やりがいを感じるところでやりたいというのが一番です」

 求められる場所で、期待を背負ってマウンドに上がる。それこそが田中が貫いてきた思いだ。だからこそ、新たな居場所を求めた。

 プロ野球人生をスタートさせた仙台、そして楽天ファンに対し「感謝しかない」と田中。「ファンの方々にも育てていただきましたから。皆さんに応援をしていただいて、背中を本当に押していただいていました」。たとえ東北の地を離れることになっても、野球選手としてはい上がる覚悟を決めた。

 日米通算200勝まであと3勝。「来シーズンたくさん勝ちたいですし、自分の中ではそこ(200勝)がゴールじゃない。もっともっと、その先があると思っている」。自身の可能性を信じ、新たな居場所を模索する。

石井一久SD会見コメント


「当然残ってほしいということも伝えた」

「減額制限は超えてしまうが必要なプレーヤーであって、これまで貢献してくれたということで提示した。当然残ってほしいということも伝えた。人それぞれの考え方、向き合い方がある。最後やっぱり本人から自由契約にしてほしいということでしたので。こちらが再度考え直してくれないか? という話でもない。熟考した中での決断だったと思うので、それは長年貢献してくれた選手なので尊重してあげたいなと思います」

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