新人年の昨季は八番で4試合、九番で35試合に先発出場。攻守ともに課題は多く、プロのレベルの高さを痛感した。だが、自主トレやキャンプで着実にパワーアップ。いい感覚のまま、入団2年目のシーズンが開幕した。まずは支配下登録をつかみたい。毎日がアピールだ。 取材・構成=小林篤 写真=大賀章好 丸みを帯びた体格、クラウチング打法からフルスイングを仕掛けていく。島根・三刀屋高時代は公式戦で架けた3本の先頭打者弾を含む高校通算29本塁打。3年春にはU18日本代表候補合宿にも参加した。同高初のドラフト指名、神話の地・出雲で生まれ育った右打ちのスラッガーは現在、二軍本拠地の埼玉・戸田を中心に汗を流している。持ち前のパワーを生かし、いつかは神宮の夜空にアーチを──。支配下昇格、その先の目標を頭に描きながら、今日も一生懸命に練習に励んでいく。 ──昨季はファームで打率.142でした。入団1年目、プロの投手と対戦してみてどんなことを感じましたか。
高野 数字を見ても当たり前なのですが、思ったような結果は出ませんでした。ピッチャーの球が高校時代とは比べものにならないレベルで……。投球のスピードもキレも変化量も、なんて言うんですかね、別の競技をやっているような。そんな感覚でした。
──その中で139打席に立ちました。今季につながる収穫も少なからずあったと思います。
高野 ホームランは2本打つことができました。数は少ないですが、それでも打てたことに関しては収穫です。あとは練習を全力で1年間やり通せたことは良かったです。
──打撃面において、現在の課題はどこにあると見ていますか。
高野 やっぱり確率が低いです。ほかの選手と比べても打率、長打率(.224)は低かったですし、そこは課題です。持ち味である長打力はもっと伸ばしていきながら、その良さはそのままに確実性も求めていきたいです。
──守備では三塁手として42試合に出場して失策13、守備率.847。打球処理においても高校時代と違ったレベルの高さを痛感したのではないですか。
高野 そうですね。打球も速いですし、いいバッターだと独特のスピンもかかったりしてくるので。そういった打球に対応することが難しかったですね。
──昨季は戸田球場のサブグラウンドで
土橋勝征コーチと試合後も守備練習に励んでいました。
高野 しんどくはなかったです。いや、しんどいときもありましたね。でも、やればやるほどうまくなっていっているなという実感もありました。
──土橋コーチからはどういった指導を受けていたのですか。
高野 捕球しやすいバウンド、『いいバウンド』を見つけるための練習をしました。ゴロを見るために、まずは・・・
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