4連覇を目指して開幕したものの、スタートダッシュは失敗。交流戦も黒星先行でレギュラーシーズン再開は2位で迎えることに。いま、カープには何が起こっているのか。OBに解説を依頼した。まずは攻撃編。天谷宗一郎氏はポイントの1つに“カープの野球”を挙げた。 ※成績・記録は6月23日時点 解説=天谷宗一郎 
5月24日の巨人戦[東京ドーム]、4対3の7回二死三塁から野間峻祥がセーフティースクイズ。8対3の快勝につなげた
セオリーとは真逆 西川龍馬の五番起用
3連覇をしているとはいえ、
新井貴浩さんが引退をし、
丸佳浩がFAで巨人に移籍するなど、柱を担っていた選手たちがチームを離れました。
緒方孝市監督もシーズンを前に「新しいチームにならなければいけない」と話していましたが、選手たちもそれぞれが同じようにチームのことを考えていたと思います。そのような状況の中で、ペナントレース開幕直後は、抜けた彼らの分を「俺がカバーするんだ」という一人ひとりの強い責任感が見られ、それが、結果的に空回りを生んでしまったように感じます。というのも、3連覇中のカープ打線の良さというのは、後ろの打者に良い形でつなぐ→最低でも1つは塁を進める→形はどうあれとにかくつなぐという、“つなぎの野球”にありました。ところが、今季開幕直後は「自分で決めよう」という力みが感じられ、これではカープ本来の束になって襲い掛かる怖さはありません。序盤の苦戦は、新しいチームを目指していたとはいえ、ベースとなるべき本来の姿を見失っていたことが要因だったと思います。
しかし、3連覇以前から少しずつ力を蓄えてきたチームです。徐々にその姿を取り戻し、5月に11連勝して気付けば最大借金「8」から一気に2ケタの貯金で首位へと躍り出ました。この理由としてはもちろん、打線も大きいのですが、少しだけ・・・
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