大学4年間とは、取り組み次第で野球人生を変えることができる。3年間で急成長を遂げ、具体的な目標として「プロ」が見えてきた。東西最難関大学の逸材2人に加え、フォークを武器にする150キロ右腕が、最終学年への意気込みを語る。 取材・文=小中翔太 写真=宮原和也 
京大史上最速の152キロを計測。14年のドラフトで、ロッテ2位指名を受けた田中英祐に次ぐ2人目のドラフト指名を目指している
京大の最速を3キロ更新
194cm、握力80kg、足のサイズは30cm。秘めたるポテンシャルを誇るのは、京大医学部に在籍し、文武両道を実践している超大型右腕だ。
水口創太が野球を始めたのは小学校2年時。低学年のときから水泳と書道も習っていたが最も長く、真剣に続けたのが野球だった。勉強も得意で「県で一番、賢かったので目指したいと思いました」と滋賀県屈指の進学校・膳所高へ。当時から140キロ近い直球を投げ込んでいた。「体はできてなかったので、体重を増やしていけば、伸びるなと思ってました」。大学では入学時に84kgだった体重を2年半で10kg増量、球速は140キロ台後半に到達した。1年秋には「木製バットには小さい変化が有効」とカットボールに挑戦。握りや投げ方は自分で調べて練習に取り組み、2年時からはウイニングショットとして使えるレベルにまで磨き上げた。
注目されるのは角度のあるストレートだが、同じような軌道から鋭く曲がるカットボールが生命線。2つの武器を軸に3年春のリーグ戦最終戦、関学大2回戦で初先発すると、4回1安打1失点の結果を残す。きっかけをつかみ、秋に転機を迎えた。
近大との開幕戦で救援し・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン