こちらで、今季センセーションを起こした村上頌樹投手を取り上げたが、ここからは1年間、試合をつくり続けた先発陣の2023年を見ていこう。 写真=BBM ※選手の年齢は満年齢。成績は9月17日現在 大竹耕太郎 ポジティブ投球で快投連発

大竹耕太郎●1995.6.29生[28歳]、184cm/87kg、左投/左打、熊本県出身、[甲]済々黌高-早大-ソフトバンク18育[4]、18途-阪神23=6年目
【2023年】19試合11勝2敗、118.2回76振、防御率2.05 WHIP 0.99 打者の心理をうまく突いた投球で、面白いようにアウトを重ねると同時に白星が11個もついた。負けた数は2。貯金9。優勝への貢献度は計り知れない。
真面目な性格でよく考えて行動するタイプ。だからこそ考え過ぎてネガティブな思考が生まれていた。それがソフトバンクで本来の力を発揮できないひとつの要因となっていた。しかし、昨オフに現役ドラフトで阪神に移籍。新天地で実績を残す2人の投手のマインドに触れたことで、ベクトルに大きな変化を見せていく。
考え方をポジティブにすることを
西勇輝、
青柳晃洋から学ぶと、すぐに実践に移した。常に前向きな考えを持つ大竹耕太郎と、常にネガティブな思考になる大竹耕太郎の2人を操る大竹耕太郎をつくり出した。マウンド上では常にポジティブな大竹を出し続けることで、大胆な投球が生まれ始めた。
開幕当初は勢いで抑えられたが、疲れや、相手打者が慣れてきたことで、少し勝てない時期が訪れたが、そこもポジティブな思考で投球を組み立てた。緩いチェンジアップでストライクを取っていく様は、時に相手打者をからかっているようにも見えるが、そこは度胸がないと緩い球は投げられない。実際にその緩急をつけた投球でWHIPは0.99という数値をたたき出した。1イニングに走者をほぼ1人も出さないという数字でそのすごさが証明されている。
いまや先発陣に欠かせない存在になった。だからと言って慢心はない。常にポジティブに前を向いていくだけだ。
伊藤将司 サンデー将司の真骨頂
【2023年】20試合10勝5敗、140.1回87振、防御率2.31 WHIP 0.95 プロに入り3年間先発ローテを守ってきただけに、自分の体をきちんとコントロールできている。焦る気持ちはあっても、表向きはそのようなそぶりは、みじんも見せなった。「今日はやめておきます……」。春季キャンプで組み込まれたブルペン投球を取りやめた。自分の体と向き合いながら・・・
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