ファイターズ躍進の要因として、投手陣の奮闘は欠かせない。その中心としてチームをけん引しているのは、球団史上初となる北海道出身のドライチ右腕。新たな「ファイターズのエース」だ。 文=杉浦多夢 写真=高原由佳、BBM 自覚と責任
野球を始めたときに、生まれ故郷である北海道にはファイターズがあった。ファイターズを好きになったのか、あこがれの
ダルビッシュ有(現パドレス)がいたからファイターズが好きなのか、どちらかは分からない。ただ、あこがれの投手が、自分の大好きな球団で、エースとして右腕を振っていることが幸せだった。
小学生のときにファイターズジュニアのセレクションに落選するという小さな挫折も糧に、「球団初の北海道出身のドラフト1位」という称号を手に入れた。それだけで球団史に残る存在となったが、もちろんそれはスタートラインに過ぎなかった。
1年目から2年連続で10勝を挙げ、ワールド・ベースボール・クラシック優勝に貢献して迎えた3年目の昨季。さらなる飛躍を期したものの、コンディション不良にメンタルダウンが重なり、苦しいシーズンとなってしまった。それでも、
新庄剛志監督の背番号17に対する信頼は変わらない。9月25日、自身にとって最終登板となったエスコンフィールド北海道での
楽天戦。登板前に指揮官からこう告げられた。
「来年、開幕で行くから。そのつもりで投げてくれ」
初回に1点を失ったあとは・・・
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