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2024ドラフト特集 大学生の超逸材

関大・金丸夢斗(投手) 154キロ左腕が掲げた『恩返し』「注目される中で日本一になれたらなと思います」

 

今年3月には、井端弘和監督が指揮する侍ジャパントップチームに招集。欧州代表との強化試合で好投し、「1位候補」の立場を不動とした。今春は腰の骨挫傷でシーズン途中離脱。秋は体の状態と慎重に向き合いながら、V奪還を目指していく。
取材・文=小中翔太 写真=宮原和也

秋の開幕カードとなった近大1回戦はベンチスタート。ケースによっては登板の可能性があったが、終始、リードされた展開であり、この日の登板はなかった


オープン戦登板なし


 開幕2戦目の近大2回戦(9月8日)で、金丸夢斗の出番が来た。4対2とリードした9回裏。オープン戦での登板がなく、実戦感覚から遠ざかっていた影響からか、一死満塁のピンチを招いた。しかし、百戦錬磨の左腕は慌てない。経験値を武器に後続2人を抑えて勝利。対戦成績を1勝1敗のタイとし、ようやくチームに貢献できた。復活の25球だった。

 春に痛めた腰の状態が万全ではなく、近大1回戦(7日)の登板を回避していた。4年春までに20勝3敗、防御率0.88と圧巻の成績を残している大エースがベンチ入りも、ブルペンに向かうことなくチームメートに声援を送り続けた。

 腰の違和感を訴えたのは5月11日の関学大1回戦だった。4回を投げ終えたところで、途中降板した。悪化する前に自らストップをかけた形で、重傷化は避けられたが、復帰には時間を要した。大学日本代表入りも辞退して約1カ月は安静に努め、練習再開後も再発しないようメニューの強度は抑えめに設定した。

 キャッチボール再開は7月以降で、同20日ごろにブルペン入り。月末には紅白戦に登板し、2回1安打2奪三振で無失点。順調にステップを踏んでいるかのように思えたが、これが最初で最後の実戦登板。8月は・・・

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